ゼロからわかる先物・オプション取引入門(9)よく聞くコール、プットっていつ使うの?

2018年2月2日 17:59

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記事提供元:フィスコ


*17:59JST ゼロからわかる先物・オプション取引入門(9)よく聞くコール、プットっていつ使うの?
皆様、こんにちは。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。今回は「だから先物って難しく感じる」と皆さんが思いがちな用語について解説します。コールとプット、これだけ覚えてください!面倒くさいと思われる方もいらっしゃると思いますが、このハードルを越えることが「先物って難しい」と思い込んでいる方と差をつけることにつながると思います。どうぞお付き合いくださいね。


○コールとプットとは?

日経平均先物など金融派生商品全般をデリバティブと呼び、株式市場では主に日経平均先物のほか、オプションを指します。また、オプションには、コールとプットと呼ばれる2つの商品があります。

連載第一回で先物取引というのは、「決められた価格で、未来の決められた日時に、商品などを売買すると約束する」という取引だとお伝えしましたね。その中の、コールは「買う権利」、プットは「売る権利」と覚えてください。語呂合わせとしては「プ売るでコー買い」(プールで航海)と私は覚えました。

では、何を買ったり売ったりする権利なのかといいますと、「(あらかじめ決めた行使価格で)商品を買う権利(売る権利)」です。オプションのコールとは「買う権利」のことです。反対にプットは売る権利になります。


○コール、プットのオプションを使用する局面とは

どんな時にコールやプットのオプションを使うのかといいますと、将来、ある商品を買いたいけれど価格が上昇してしまう恐れがあるという場合です。その時はあらかじめコールオプションを買っておきます。

例えばもし「日経225先物が将来上昇するだろう」と予測したら日経225先物のコールの買い。コールは「買う権利」ですので、思惑通り売買時の市場価格が行使価格より高くなった場合は、商品を市場価格より安い行使価格で買うことができます。しかし思惑が外れて売買時の市場価格が行使価格より低くなってしまったら権利を放棄すれば良いだけです。行使価格より市場価格が安いということは市場価格で買えばいいわけですものね。

プットはその逆で「売る権利」なわけですから、日経225がこれから下がるのではないだろうか」と予測した時に日経225先物のプットの買いをしておけば、思惑通り売買時の市場価格が行使価格より下がった時には権利行使することで市場価格より高く売って利益を出すことができます。


○基本は4パターンだけ!

コールとプットはご理解いただけましたか?
今回覚えていただきたい基本は4パターンだけです。

1.コールの買い
2.コールの売り
3.プットの買い
4.プットの売り

例えば日経225先物の場合、「日経225先物が将来上昇するだろう」と予測したら日経225先物の1.コールの買い、とお伝えしましたが、4.プットの売りという方法もあります。コールの買いは実際に上昇した場合にプレミアム価格が収益に結びつきます。一方でプットの売りは、先にプレミアムをもらいます。収益の先取りです。ただし、それ以上に上昇しても利益は膨らみません。反対に下がってしまうと、損失は無限大になります。逆に「日経225先物が将来下落するだろう」と予測したら1.コールの売りか、3.プットの買いを検討すればいいのです。

1.コールの買い→上昇で利益(収益が無限大、損失は限定的)
2.コールの売り→下落で利益(収益は限定的、損失は無限大)
3.プットの買い→下落で利益(収益が無限大、損失は限定的)
4.プットの売り→上昇で利益(収益は限定的、損失は無限大)

と覚えておいてくださいね。


○先物・オプションへの投資はオンライン取引がお得


さて、「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」の難所といえる「プット、コール」はご理解いただけましたか?実際取引をすると身についていくと思いますので、まずはざっくり把握していただければ幸いです。

なお、先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社をおススメします。オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。

その中でも、価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2017年11月時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。

「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《DM》

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