個人投資家株番長:人材不足とインバウンド需要の関連性【FISCOソーシャルレポーター】

2017年11月25日 10:10

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記事提供元:フィスコ


*10:10JST 個人投資家株番長:人材不足とインバウンド需要の関連性【FISCOソーシャルレポーター】
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家株番長氏(ブログ「株番長の注目銘柄」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年11月24日10時に執筆

昨今の日本の人材不足は深刻さを極め、景気回復がまたそれに拍車をかけている傾向にあるようだ。今回はそんな人材不足で恩恵のある銘柄に触れていきたい。

■人材不足から注目する企業とその関連銘柄
この深刻な人材不足の中、この状況を上手く逆手に取り事業を進めているのが「やまとごころ」という企業である。2007年創業の企業であるが、2014年6月にサービスを開始した「やまとごころキャリア」が今の日本の現状に非常にマッチした。というのも、この「やまとごころキャリア」というのは、インバウンド人材を主とした人材専門求人サイトなのだ。近年の急激な訪日外国人観光客の増加が、このインバウンド人材を主とした求人で、急成長を遂げた。登録会員数も、先日の11月16日で10,000人を突破している。

残念ながら、この企業はまだ上場はしていないため、投資は出来ないが、「やまとごころ」は2015年の8月に「ホットリンク」と提携を締結している。業務提携の概要として、「インバウンド消費関連企業に対する、プロモーション施策やサービス開発についてのソリューション共同開発・販売」という施策がある事からも、「やまとごころキャリア」が成長を遂げれば自ずと恩恵を受けるとみている。実際に、登録会員数が10,000人を突破した11月16日以降は、ホットリンクも株価を上げていた。

<3680>ホットリンク
ソーシャルビッグデータ分析で企業経営を支援する企業だ。SNS分析「クチコミ@係長」やSNS監視「e-mining」などをサービス提供している。本来はこの業務内容からもビッグデータ関連銘柄などのセクターとして取り扱われている同社だが、今回の「やまとごころキャリア」の件で、人材関連銘柄としても注目・恩恵を受けそうだ。

■その他、注目しておきたい人材関連銘柄

<2181>パーソルホールディングス
テンプホールディングスが社名変更して誕生した。人材サービスを提供している。求職者数、求人件数ともに豊富に確保していることから、互いのニーズに合ったマッチングを実現しやすい。業績は右肩上がりであり、景気回復で人材不足感がさらに強まれば成長加速にも期待できる。

<2136>ヒップ
技術者派遣ビジネスに取り組んでいる。技術者不足は深刻で、待遇改善により人材確保を図る企業が増えれば、高い能力を有する技術者が人材派遣サービスを利用して職探しを行いやすくなる。ジャスダック上場企業のため値動きの軽さも魅力だ。


■人材関連銘柄まとめ -総括-
景気回復と共に進んでいるといってもいい人材不足が、来たる2020年の東京五輪に向けてさらに深刻化する事が予想される。奇しくも、その五輪に向け、さらにインバウンド需要が増加することは間違いなく、「やまとごころ」のようなものが増えれば、人材不足セクターはインバウンド市場の影響も受けていく事になっていくのかもしれない。

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執筆者名:株番長
ブログ名:株番長の注目銘柄《WA》

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