【経営者の言葉】将来見据え3つの新事業に着手

2017年11月22日 10:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

近海と内航で海上輸送を主力とする川崎近海汽船<9179>(東2)は、1995年3月に東証二部上場以来配当を継続し、株主への利益還元を命題とする経営を進めている。

近海と内航で海上輸送を主力とする川崎近海汽船<9179>(東2)は、1995年3月に東証二部上場以来配当を継続し、株主への利益還元を命題とする経営を進めている。[写真拡大]

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【川崎近海汽船(株)代表取締役社長:赤沼 宏氏】

■成長へ経営基盤強化図る

 近海と内航で海上輸送を主力とする川崎近海汽船<9179>(東2)は、1995年3月に東証二部上場以来配当を継続し、株主への利益還元を命題とする経営を進めている。  ここ数年、海運業界は厳しい環境下にあるが、同社は高コスト船の減損処理を先行するなどコスト競争力を強化し、昨年迎えた設立50周年には、将来を見据えた3つの新規事業に着手、成長への取り組みを着実に進め、経営基盤の更なる強化を図っている。  このたびは、赤沼宏新社長に経営に対する考え方などお聞きした。

■厳しい環境下こそ『腕の見せどころ』

 冒頭赤沼社長は、入社以来の42年を振り返り、「会社が人生の全てあり、『私が育ててきた』と自負できるほど思いが強い」と切り出し、「11代目社長だが、実は初の『生え抜き』、就任が決まって以来、重責を強く意識する毎日だ」と静かに語る。  「企業は人なりというが、『人』が大事だ。物流会社なので『安全確保が最優先』を心に刻みなおすとともに、厳しい環境下の業界だからこそ『逆に腕の見せどころ』だ」と唇を噛み締め、創業50年のいまこそ「企業価値を高め、成長・拡充に取り組む。渦に巻き込まれることなく地に足をつけて前進し、この大きな変化を『プラスの変化』にしたい」と、心の内を吐露する。

■社員に望む!社長の抱負:『Well-Balanced Company』

 目指す会社像を尋ねると即座に『Well-Balanced Company』 と応え、「当社の歴史は、外航の低迷時は内航が、内航が落ち込んだら外航が、というように互いに補い合って来た。いまも、低迷が長引く外航の回復を待つのではなく、強い部門『内航・フェリー』をさらに強化しカバーしている。」と説明し、内航では『清水/大分』間の新航路(昨年10月)スタート、フェリーの新航路『宮古/室蘭』の開設(来年)」や新事業部門『オフショア支援船事業』(昨年3月)の成長で支えるなど、戦略的な事業展開を次々と繰り出していることを紹介する。

 外航マーケットに回復の兆しが見えるこの頃でも、「ボラティリティの高い海運業界だが、安定的・継続的成長のために、外航と内航の両輪が相互に補完しあうことが重要であると強調し、『Well-Balanced Company』が目指すところだと強調し、「当社の成長性は収益性の高い複数の内航航路を持っていることであり、安全の確保を最優先するところにある」と断言、社員に対しても「この二つの強みを意識し、見えない不安に怯えず、前を見つめ、活躍する自分の姿を思い描いて取り組むことが、すべての勝利への道である」と期待を語る。

■事業環境の変化をプラスに、顧客へ積極的新提案

 当面の課題と取り組みを尋ねると、「モーダルシフト進行を踏まえ、顧客への新しい提案を積極的に進める」など、同社成長戦略強化について以下の事業展開を明らかにした。イ)近海部門の収支改善、ロ)内航部門の成長戦略での重点事業、ハ)フェリー部門の強化、ニ)OSV展開、を取り上げ、以下にように説明した。

イ)近海部門の収支改善への取り組み 重点事業は当面バイオマス関連貨物運送だが、新規貨物の取り込みに注力するなど収益改善に社を上げ手取り組む。昨今の海運市況底打ち感に対しては、「マーケット上昇の背景には、バラスト水管理条約の関係から、老朽船の減少期待がある。当社は輸送需要・市況に見合う船隊整備、貨物の受注規模拡大を進める。

ロ)内航部門の成長戦略の強化:新需要の創造に注力  国内物流の主流は「トラック輸送」でのモーダルシフトの進展に対応し、「新航路開設」や「物流新ルート提供」など新需要の創造に取り組む。  特に、高速道路を有効利用した『物流の仕組み作り』が糸口だと考えている。顧客の海上利用重視の思考が高まっているいまこそ、船舶の活躍の場が確実に広がる重要時期だ。営業拡大へ「航路網の増強」、「船隊整備」を進め、新航路での輸送需要の掘り起こしを推進する。

 ・『清水~大分』新規航路開設で、定時・定曜日のデーリーサービス開始(来春3月)するが、中部横断自動車道完成を前提にした戦略であり、既に、甲信エリアについてはモーダルシフトについて、大手荷主などの問合せが増加している。

ハ)フェリー部門:「宮古~室蘭航路」開設・展開に注目  トラックドライバーの休息時間確保を前提とした航路選択が『短距離から中距離』へシフトする。特に、北海道新幹線開通で、在来線からの代替手段として、フェリー需要が増えるのに加え、高速道整備の進展と『海上航路の活用』がセッティングすれば、メリットの大きい路線開発が出来る。『宮古~室蘭航路』は、夕方発ダイヤ次第では、効率的な「1日1往復」実現の期待は大きい!

 「宮古~室蘭航路」は、通行料無料の『三陸復興道路』の活用がキーとなる。  仙台・宮古間が5時間から3時間に短縮(2019年3月時点は一部未開通)、仙台、首都圏へのアクセス事情が格段に向上する.また、トラック事業者にとって同航路の宮古~室蘭間の10時間は、首都圏・北海道間直結のキーであり、大きなメリットを生む。  乗船中、ドライバーの休憩が十分取れ、乗用車・一般客には『観光地直結』が有効なセールス・ポイントになる。

 同社にとっては、効率よく1日1往復できる大きなメリットが生じ、『宮古発』は、首都圏からの宅配貨物、冷凍食品、『室蘭発』は、道内一円からの活牛、羊蹄山麓の野菜などを主流とした荷動きが期待される。

ニ)OSV展開~「あかつき」竣工1年、既に手応え!  本年4月にOOC社を傘下に収めたことで、事業拡大に積極的に取り組む。  所有船「あかつき」は昨年3月竣工後、順調に稼働し2016年度は南海トラフ海底地震調査「ちきゅう」の支援、INPEXによる資源エネルギー庁『海上基礎試錐受託事業』支援などを行った。 ・今後も日本の領海・排他的経済水域での石油天然ガスの試掘、海洋資源物理探索、海洋再生可能エネルギー施設の設置等の支援業務を実施する。 ・OOC社は、前身の東海サルページ時代から日本近海・東南アジアでの海洋資源開発支援事業で豊富な経験と実績を持つ海洋プロフェッショナル企業であり、同海域は同社のフィールドとして、将来的にはオフショア事業で可能性を追求する方針だ。 (情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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