NY株式:ダウ30ドル高、地政学リスク警戒で上値限られる

2017年10月14日 09:49

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記事提供元:フィスコ


*09:49JST NY株式:ダウ30ドル高、地政学リスク警戒で上値限られる
13日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は30.71ドル高の22871.72、ナスダックは14.29ポイント高の6605.80で取引を終了した。9月の消費者物価指数が予想を下回り、追加利上げ観測がやや後退したほか、小売売上高も前月から大きく改善し、買いが先行。原油相場の上昇も好感されたものの、トランプ大統領がイラン核合意を認定しない意向を表明するなど、地政学リスクへの警戒感から上値は限られた。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品やテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で公益事業や運輸が下落した。

オンライン動画配信のネットフリックス(NFLX)や半導体のエヌビディア(NVDA)は、一部アナリストによる目標株価引き上げを受け、上昇。SNSのフェイスブック(FB)は、食事のデリバリーや注文を行える新機能の追加を発表し、買われた。大手行のバンク・オブ・アメリカ(BAC)は決算内容が好感され、堅調推移。一方で、ウェルズファーゴ(WFC)は決算が予想に届かず、下落。トランプ政権がオバマケアで保険会社に支給している補助金の支払い停止することを発表し、エトナ(AET)やユナイテッドヘルス(UNH)など医療保険各社が売られた。

通信大手のスプリント(S)とTモバイルUS(TMUS)は、それぞれの親会社であるドイツテレコムとソフトバンクグループが経営統合させる方向で大筋合意した模様。米連邦通信委員会(FCC)や司法省などの判断次第で実現が難航する可能性も残るが、統合が実現すれば、業界2強のベライゾン(VZ)やAT&T(T)に迫る規模となる。

Horiko Capital Management LLC《TM》

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