カタール、FIFA職員の10歳の娘に200万ドル送金か

2017年6月27日 18:38

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 サッカーの2022年W杯開催地の決定に際し、カタールがFIFA職員の10歳の娘に200万ドルを送金したとの疑惑が浮上した。これはドイツ紙「ビルド」が27日付けで報じたものであり、「ガルシア・レポート」の中にその記載があったとしている。

 ガルシア・レポートとは、2018年ロシアW杯と2022年カタールW杯の開催地決定に関してFIFAの疑惑を追求した報告書である。米国人独立調査官のマイケル・ガルシア氏が不正疑惑から調査依頼を受けまとめたもの。400ページ以上あるとされている報告書は要約部分しか発表されていなかったが、全てを入手したとしているビルト紙が、全容を公表していくという。FIFAは報告書の内容が不完全で事実と違うとして訴えたことから、ガルシア氏は抗議して2014年12月に調査責任者を辞めていた。

 他には、元FIFA理事会メンバーがカタールサッカー協会へ開催地決定の祝辞と共に数十万ユーロの送金への謝辞も送っていたこと、FIFAメンバー3人がカタールサッカー協会が所有するプラーベートジェット機でリオのパーティに出かけたこと、アスリート養成スクールであるカタールの「アスパイヤーアカデミー」が開催地選定に関与していたこと、なども記載されているという。

 これから疑惑の全容が解明されていけば、カタールでのW杯開催も危ぶまれる事態となるかもしれない。

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