日経平均は上昇、ドル・円相場をにらんだ展開に、市場はドル安加速を警戒/ランチタイムコメント

2017年2月6日 12:23

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記事提供元:フィスコ


*12:23JST 日経平均は上昇、ドル・円相場をにらんだ展開に、市場はドル安加速を警戒
 日経平均は上昇。前日比55.87円高の18974.07円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。米国株の上昇を材料に、東京市場は銀行株などを中心に買い優勢でスタート。日経平均は9時03分に19075.57円まで上昇した。ただ、為替市場では、ドル・円が112円40銭台と円高ドル安が進行。明日の米貿易収支発表に伴い、市場予想通りの450億ドルの赤字となれば、トランプ大統領が貿易赤字を問題視する可能性があり、ドル安加速が警戒視されている。日経平均は前日終値水準まで上げ幅を縮小するなど上値の重さが意識されている。

 業種別では、水産・農林、銀行、証券、金属製品、保険、ガラス・土石、海運が上昇している一方、その他製品、電気・ガス、食料品、繊維、非鉄金属、化学がさえない。TOPIXコア30銘柄では、三菱UFJ<8306>、ホンダ<7267>、三井住友<8316>、KDDI<9433>、ソフトバンクG<9984>が買われているが、信越化<4063>、三菱商事<8058>、日産自<7201>がさえない。

 後場にかけても日経平均の上値は重くなりそうだ。一方、為替市場では、一部市場関係者は「週末の日米首脳会談が意識されて積極的にドル買いで動くのはリスク」とコメントしている。トランプ大統領は為替水準への不満だけではなく、日本の金融政策まで言及する可能性もある。仮に首脳会談で金融政策まで踏み込むとなれば、ドル・円は110円台に突入する展開も視野に入ろう。後場は欧州投資家が参戦する14時台から、為替が動意づく可能性も。(田代昌之)《AK》

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