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狙いは女性と若者 各社が「非ビール」新商品を続々投入
最近の飲み会では乾杯から各自がビールの代わりに好きなドリンクを頼むことも多い。特に人気なのはレモンチューハイやハイボール。好みの多様化だけでなく「アルコールは苦手だけど最初の一杯くらいは何かお酒を飲まないと…」という〝気づかい〟が隠れていることも。[写真拡大]
「若者の酒離れ」が進み、業界全体が縮小傾向にある中、売り上げを伸ばしているお酒がある。缶入りのチューハイやハイボールだ。ビールを敬遠しがちな若者や女性を中心に飲まれており、その市場は7年連続で拡大している。ビール各社も「非ビール」の販促に注力、この春には大手4社が揃って新商品を投入する。
定番商品「氷結」が累計販売本数100億本を超え、確固たる地位を築いているキリンビール<2503>は4月、その豪華版である「氷結プレミアム」を関東地方で限定発売する。レモンなどのストレート果汁を従来の2倍に増やし、容器は高級感のある瓶を使用。240ミリリットルで198円と高めの価格設定だ。
キリンと業界トップを争うサントリー<2587>は3月末に「?196℃ 極キレ」を発売する。同社は甘さ控えめでアルコール度数が8?9%ある「ストロングゼロ」シリーズを販売中。「極キレ」はその低アルコール版(6%)という位置づけで、新たな顧客層の開拓を試みる。
サッポロビール<2501>は、ハイボールに新たな商品を登場させる。世界販売金額No.1のリキュール「バカルディ ラム」に炭酸水とレモンフレーバーを加えた「バカルディ ラムハイボール」(4月発売)だ。ウイスキーではなく、ほのかな甘みのあるラム酒のハイボールという新しい飲み方を提案する。
そしてチューハイ市場に主力商品がなく、一社取り残されていたアサヒビール<2502>もいよいよ動き出す。収穫後24時間以内に搾った果汁のみを使用する「もぎたて」を4月に発売。果汁の新鮮さにこだわるほか、香りの劣化を防ぐ独自製法も採用した。味はレモンとグレープフルーツ、ぶどうの3種類。
そしてもう1社注目すべきは缶入りチューハイの元祖、宝酒造<2531>。新商品「ネオ酒場サワー」を3月15日から全国のコンビニエンスストアで販売している。味は塩レモンとクリアトマトの2種類。〝ネオ酒場〟とは、昔ながらの大衆酒場を現代風にアレンジした新しい酒場業態のこと。アルコールは5%で、ターゲットは〝酒場〟同様、若年層や女性だという。4月5日からは全国の全ルートで販売される。 (編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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