【チャート診断】三菱重工は9月安値で底打ち確認、小型ジェット旅客機MRJの材料に好業績載せて中期07年高値挑戦

2015年11月18日 09:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 三菱重工業<7011>(東1・売買単位1000株)は好業績と国産初の小型ジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)を背景にジワリ株価は浮上している。中長期なら07年高値905円も見込めそうだ。

<株価の歩みと現在位置>

 優良銘柄の目安となっている2007年高値を更新か否か、ということでは同社は今年6月に805円ま値を上げたものの、07年の高値905円には残り100円のところで息切れした。

 月足では6月から9月まで4連続の陰線となって9月29日に514.2円まで下げた。足元では600~620円まで戻してモミ合いとなっている。07年高値に対しては6.8合目、年初来高値に対しては7.7合目という位置にある。

<マーケットの視点>

 マーケットの人気が大型銘柄系の中低位銘柄に回ってくるかどうかをマーケットでは注目している。東証ベースの信用取引及び日証金ベースとも大幅な買い長となっていることからうかつに上値を買い上がると信用買いの肩代わりをさせられるという思いが漂っている。

 仮に、大型中低位銘柄に人気が移れば16年3月期売上5.2%増の4兆2000億円、営業利益6.1%増の3200億円、1株利益38.7円、配当年12円(前期年11円)という好内容から好人気になるだろうという見方である。

<株価の方向と短期・中期判断>

 週足では26週線(653円前後)が頭を押さえる形となっている。一方、日足では10月5日以降1カ月以上にわたって25日線を割ることなく底堅く推移し強い足取りである。とくに、中国ショック後の戻り高値を更新の展開で動きは悪くない。

 とくに、国産初のジェット機テスト飛行に成功していることと、既に、400機ていどの受注を得ていることから、「ジェット機産業は日本で自動車に次ぐ国力産業になるだろう」(中堅証券)との期待があることから柱銘柄に育てたいというマーケット参加者の期待はあるようだ。

 短期的には師走相場という特殊要因もあって大型株は動き難いだろう。新年を迎えればテーマ性のある銘柄が注目される可能性はあり中期投資なら注目できるだろう。来年1年を期待するなら07年高値905円挑戦は期待できるのではなかろうか。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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