日本トリム Research Memo(1):来期以降に向け、明るいトピックスで成長に布石

2015年7月21日 16:20

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記事提供元:フィスコ


*16:21JST 日本トリム Research Memo(1):来期以降に向け、明るいトピックスで成長に布石

整水器国内トップの日本トリム<6788>は4月27日、2015年3月期の連結決算を発表した。売上高、利益ともに過去最高を記録した前期に比べ、減収・減益となったが飛躍に向けた明るいトピックスも出てきた。整水器を展開する「ウォーターヘルスケア事業」では、国内家庭向けの整水器のセールストークを変更したことによって、DS(ダイレクトセールス)事業部の売上高が減少したが既に回復、成長基調に戻っている。遺伝子診断薬や臍帯血保管、電解水透析などを展開する医療関連事業では、米国での遺伝子診断事業が2014年3月期の特需による売り上げがなくなった結果、減収となったが将来を見据えた開発に取り組んでいる。

厳しい決算になったことは否定できないが、明るいトピックスも多い。整水器に関しては、第4四半期には販売が回復し、3月はDS事業部及びHS(ホームセールス)事業部の販売台数が同月では過去最高を記録した。消費税増税の反動減が懸念されたカートリッジの販売も順調に進展している。

また、整水器事業の新規分野である農業分野でも、成長加速を期待させる進展が見られた。農業用の整水器を発売し、この整水器の水で栽培した野菜「還元野菜」の試験販売も始めた。

さらに、医療関連事業でも、大きな進展があった。遺伝子診断薬事業では、事業を統括していた(株)トリムジン ホールディングスを(株)トリムメディカル ホールディングスに改称し、医療関連事業全体を統括する持ち株会社にした。これによって、米国で遺伝子診断薬事業を行っているトリムジン コーポレーション(US)と、国内で臍帯血保管事業を行っている(株)ステムセル研究所の2子会社は、トリムメディカル ホールディングスの傘下に置かれた。医療関連事業を機動的に運営できるようになったほか、事業を上場させる体制も整った。

電解水透析分野にもトピックスがある。安定した水素含有量を実現した小型の透析用電解水製造機を開発したほか、中国への進出に向けた準備を進めた。

これらのトピックスは2016年3月期以降の成長のための布石と言える。同社では、2016年3月期はこの布石を礎に攻めの事業を展開していく方針で、「トリムグループ大躍進の起点の年」と位置付けている。通期予想も売上高、利益ともに2ケタの成長を目指しており、投資家にとって目の離せない年度となりそうである。

■Check Point
・財務状況は極めて良好、キャッシュフローも潤沢
・農業用整水器を発売、導入した農園で高い成果
・16年3月期は「トリムグループ大躍進の年」、目標に変更なし

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)《HN》

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