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愛知銀行 Research Memo(8):預金残高は第二地銀全体よりも高い伸び率
*17:00JST 愛知銀行 Research Memo(8):預金残高は第二地銀全体よりも高い伸び率
■業界比較
愛知銀行<8527>の成長性及び収益性、財務健全性について、第二地銀全体(41行合計)を中心に比較してみた。
まず、成長性に関して、預金及び貸出金残高、業務粗利益の過去3年間(2013年3月期から2015年3月期)の平均伸び率を比較してみる。預金残高は、第二地銀全体よりも高い伸び率である一方、貸出金残高は緩やかな伸びにとどまっている。愛知県における中小企業(特に製造業)の資金需要の低迷が、同行の伸び率にも影響していると考えられる。同行はあくまでも地元の中小企業向け貸出の強化にこだわる方針であるが、足元で資金需要に回復の兆しがあることから今後の伸びに注目すべきであろう。また、業務粗利益は、第二地銀全体で減少しているが、特に同行を含めた愛知県基盤の地銀の低迷が顕著となっている。これは貸出金利回りの低下(預貸金利ざやの縮小)が大きいことを反映している。ただ、その中において、同行は比較的健闘しているものとみることができる。
収益性に関しては、業務純益率並びにコア業務純益率で第二地銀平均よりも低い。この要因は、預貸金利ざやと経費率の差によるところが大きい。しかしながら、愛知県基盤の他の地銀との比較では、おおむね同水準であることから、外部環境による影響(競合関係や物価水準等)とみるのが妥当であろう。
財務の健全性に関しては、リスク管理債権比率は第二地銀全体と比べて高いものの、自己資本比率では優位に立っている。
なお、同行の資本効率を示すROE(連結)は2.7%と物足りない水準である。他の地銀もほぼ同じ水準であるが、同行は、リスク管理債権の整理や財務の健全性の確保に一定の成果を上げたことから、今後は収益力の強化とともにROEの向上が課題となろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)《HN》
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