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アクセル Research Memo(5):次世代主力製品の開発開始などで研究開発費は大幅増を計画
*16:08JST アクセル Research Memo(5):次世代主力製品の開発開始などで研究開発費は大幅増を計画
■今後の見通し
(1) 2016年3月期見通し
2016年3月期の業績は、売上高が前期比0.7%減の11,000百万円、営業利益が同85.4%減の240百万円、経常利益が同85.5%減の240百万円、当期純利益が同85.2%減の165百万円と大幅減益を見込んでいる。売上高はほぼ横ばいで推移するものの、研究開発費が大幅に増加することが要因だ。
○研究開発費の増加について
研究開発費は前期の1,948百万円から3,250百万円と大幅増を計画しており、利益減の主因となる。研究開発費の増加要因としては、前期に計上予定であった試作開発費の一部が開発遅延により、2016年3月期に計上することになったこと(組み込み用グラフィックスLSI、演出周辺LSI、LEDドライバ等で約500百万円)、次世代主力製品となる「AG6」の開発がスタートすることの2点となる。「AG6」についてはデータ圧縮伸長率などの性能向上を進めるため、最先端プロセスを採用する。このため、開発コストも従来製品より大幅に増大することになる。
また、来期以降の研究開発費としては、「AG6」や演出周辺LSI等の開発を中心に、3,000百万円前後の水準が続くものと予想される。
○遊技機器向けグラフィックスLSI市場の見通し
2016年3月期の遊技機器向けグラフィックスLSIの販売数量は前期比3万個減の123万個、売上高は「AG5」の販売構成比の上昇(前期10%→今期35%)により横ばい水準を見込んでいる。予想の前提となる遊技機器の販売台数は、前期比40万台減の270万台(パチンコ190万台、パチスロ80万台)を見込んでいる。一方で、「AG5」の増加によりリユース品率が前期の約32%から約25%に低下することで、同社の販売数量は2%程度の微減にとどまる格好となる。なお、市場シェアについては約60%と前期並みを想定している。
遊技機の販売台数が落ち込む背景としては、ホールの経営環境が厳しくなっており、遊技場店舗数の漸減傾向が続いていることに加えて、今年はパチンコ機、パチスロ機ともに射幸性を抑える自主規制が導入されることが挙げられる。このため規制が導入されるまでの期間は前倒しで出荷が行われる可能性が高い。実際、アクセル<6730>の3月末の受注残高も、「AG5」を中心に前年同期比38.7%増の4,266百万円と約4ヶ月の受注残を抱えていることから、第2四半期までは売上高も高水準が続く可能性が高い。
○その他製品の売上見通し
遊技機器向けその他LSIの売上高については、メモリモジュールで増収となる一方で、LEDドライバやその他製品については横ばい水準を見込んでいる。また、組み込み用グラフィックスLSIについては、新製品となる「AG903」の2016年3月期中の投入を予定しているものの、既存顧客の動向により販売数量が前期の6万個から約4万個に減少する見通し。デジタル簡易無線向けLSIに関しては若干の売上を見込んでいる。
新製品としては、パソコンやスマートフォンのプラウザで動画再生できるソフトウェア、ムービーコーデックライブラリ「H2MD」がある(2015年2月リリース)。同製品は従来の汎用技術と比較してファイルサイズの大幅削減を実現したほか、重ね合わせ動画の再生や透過レイヤであるアルファチャンネルの利用も可能となっており、インターネット上での動画広告、ゲームなどを制作する際に需要があるとみている。同社がこれまで培ってきた技術を生かした製品となるため、コスト的にはほとんどかかっていない。売上高としては月額利用料として計上するため今期は僅少だが、市場での評価が高まってくれば年間で数億円程度の売上ポテンシャルがあるとみられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》
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