アジュバン Research Memo(5):非正規流通で機会損失、購買マインドと販促マインドが低下

2015年6月2日 16:44

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:44JST アジュバン Research Memo(5):非正規流通で機会損失、購買マインドと販促マインドが低下
■2015年3月期決算の詳細分析

(2)非正規流通問題

非正規流通問題は、従来から問題視されていた事項ではあるが、2015年3月期はこの悪影響が一気に顕在化した年となった。背景にはeコマースの普及があるものと思われる。前述したように、アジュバンコスメジャパン<4929>は美容サロンを通じて最終消費者に製品を販売する事業モデルとなっている。非正規流通問題とは、同社の製品の商流に位置する代理店あるいは美容サロンから、同社製品がカウンセリングを行わないインターネット等による販売を言う。しかし、eコマースの普及が進んだ現況では、同社製品のファンであるからこそ手軽にネットで購入したいというニーズが出てくる。これに呼応する形で、一部の代理店やサロンが商品を横流ししカウンセリングを行わずにインターネット等で販売している状況を同社では「非正規流通」としている。

非正規流通は同社に2つの種類のダメージをもたらした。1つは直接的な影響で、いわゆる機会損失である。もう1つは間接的な影響で、マインドの低下である。これは2つの面が考えられる。すなわち、最終消費者はネットで買えることがわかってしまうと、本来であればサロンに訪れた際に買うはずのものを買わなくなってしまう(購買マインド低下)。また、サロン側も、最終消費者がネットで買ってしまって自分の実入りにならないため、カウンセリング活動や販売活動にブレーキがかかってしまう(販促マインド低下)。2015年3月期は、この間接的影響が過去に比べて大きくなった模様だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

関連記事