サンコーテクノ Research Memo(8):メガソーラーから小規模発電事業者向けに重点シフト

2015年1月21日 19:15

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記事提供元:フィスコ


*19:17JST サンコーテクノ Research Memo(8):メガソーラーから小規模発電事業者向けに重点シフト
 

■トピックス

(1)太陽光発電関連事業

サンコーテクノ<3435>の太陽光発電売上高を改めて整理する。同社の太陽光発電装置向け売上高は、ファスニング事業とリニューアル事業の両方にまたがって計上されている。すなわち、同社以外の企業が設置工事を受注した場合、設置のための資材として、あと施工アンカー等を購入することになるが、こうした需要はファスニング事業部門に計上される。一方、同社自身が太陽光発電装置取り付け工事を受注した場合には、自社の資材を利用して、取り付け工事も行う。この場合の資材売上高と工事代金はともに、リニューアル事業部門に計上される。

ファスニング事業における太陽光発電向け売上高というのは、実は同社自身も正確に把握しきれていない。なぜならば、ファスニング資材の発注の段階で用途が明かされることはほとんどないし、同社自身も「太陽光発電設置用」として販売しているわけではないためだ。しかし、同社自身が太陽光発電設備の設置工事を意識して発売した「ディー・アーススクリュー」などは、他社の工事でもやはり太陽光発電装置の設置用に利用されていると考えられている。

前述のように、再生エネルギーの買取制度の見直しの議論が出てきたため、メガソーラーを中心に、工事やプロジェクトの見直しや棚上げといったことが生じているのは事実だ。ファスニング事業での部材販売においては、ここからの影響も多少は出始めているものと弊社では推測している。同社自身も、そうした影響を緩和し、更なる需要拡大を目指して、ディー・アーススクリューの技術審査証明書を6月に取得した。これにより4号特例(建築基準法第6条第4号に規定された建物(4号建物)は、「認定を受けた型式に適合する建築材料を用いる建築物」は建築確認申請の審査を簡略化できるという特例)に基づく建築物に使用されることが可能になっている。

リニューアル事業部門の太陽光関連工事売上高については、今第2四半期も堅調な伸びとなり690百万円(前年同期比45.0%増)となった。内容は材料販売が272百万円(同8.4%減)、工事が418百万円(同2.3倍)となった。前期までは同社もメガソーラーを大口案件として重要視してきたが、今期に入ってからはメガソーラー市場のピークアウト感を早々に感じ取って、マンション屋上や工場の屋根における小規模発電用太陽光パネルの設置工事に重点をおいて営業活動を行ってきたことが奏功した形だ。これら小規模発電事業者は、売電による収益ではなく自家消費を基本としているため、買取制度見直しの影響はほとんどないとみられる。同社は、小規模発電のなかでも同社がターゲットとする領域に絞った場合でも、潜在市場規模はメガソーラーに比べて10倍以上大きく(工事件数ベース)、今後数年間はこの分野の高成長が続くと期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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