明豊ファシリ Research Memo(5):施主に代わってマネジメントを行うCM事業が最成長事業

2015年1月9日 18:41

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記事提供元:フィスコ


*18:43JST 明豊ファシリ Research Memo(5):施主に代わってマネジメントを行うCM事業が最成長事業

■事業概要

(4)事業概要

現在の事業セグメントはコンストラクション・マネジメントサービスの提供目的によって、「オフィス事業」「CM事業」「CREM事業」の3つに区分されている。

オフィス事業はオフィスの移転・新築・改修を計画している企業に対して、計画の初期段階から移転先の選定や設計、調達、工事、引越しまでをワンストップサービスで提供する事業となる。受注契約としては多工種にまたがるため、一括請負型の「アットリスクCM方式」の利便性が評価された結果として、同方式が採用されるケースがある。

CM事業は、明豊ファシリティワークス<1717>のなかで最も成長している事業となる。建物の新築・改修・改築や空調・電気設備の更新などに関して、施主の要望を整理して基本計画を作成し、プロジェクトの早期立上げを支援する。その後施主に代わって設計・発注・施工等各工程における工程・品質管理、コスト管理などを行い、工事費用やスケジュール管理が適正に行われるようマネジメントする事業となる。受注契約方式は総工事費が大きくなるため、「ピュアCM方式」での契約が多い。

コーポレート・リアル・エステート・マネジメント(以下、CREM)事業では、金融機関や大企業を中心に保有資産の最適化をサポートするサービスを行っている。具体的には、多拠点施設の新築・改修において、同社のCM手法を用いて工事コストの削減を図るほか、顧客保有資産のデータベース化による資産情報の集中管理を行うことによって、複数年にわたる改修プロジェクトにおいて、工期の短縮化や予算執行の平準化を実現するサービスとなる。このため、同事業は複数年契約となるケースが多く、ストック型のビジネスモデルに近いと言える。顧客は大企業が多くを占め、かつ複数年にまたがるプロジェクトが多いことから、CREM事業を通じて新規の建設プロジェクト案件などの情報も得られるようになってきており、CM事業への橋渡し的な位置づけにもなってきている。

そのほか同事業では、既存施設の耐震診断や環境・省エネ問題に対応するライフサイクルマネジメント※に関するサービスなども行っている。拡大する環境・省エネニーズに対応すべく、同社ではCASBEE建築評価員資格取得保有者も拡充しており、2014年10月末時点で22名が在籍している。

※ライフサイクルマネジメント・・・建築物のライフサイクルにわたって建築物の各役割における効果が維持の向上、並びに費用の削減を総合的に行うと共に、生涯の二酸化炭素の削減も考慮し、最適な案を選択していく営み。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

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