キャリアリンク Research Memo(5):通期の利益計画が順調に進捗、上方修正の可能性に期待

2015年1月8日 17:41

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記事提供元:フィスコ


*17:41JST キャリアリンク Research Memo(5):通期の利益計画が順調に進捗、上方修正の可能性に期待

■業績動向

(3)2015年2月期業績見通し

キャリアリンク<6070>の2015年2月期の業績は、売上高が前期比17.7%増の13,654百万円、営業利益が同145.5%増の729百万円、経常利益が同154.5%増の720百万円、当期純利益が同163.5%増の426百万円と9月時点で上方修正した会社計画を据え置いている。ただ、第3四半期までの進捗率でみると、売上高に関しては75.6%とほぼ想定の範囲での進捗となっているが、利益ベースでは90%を超える進捗となっており、上方修正の可能性は大きいと弊社ではみている。

第4四半期も収益環境は良好である。季節要因により売上高は前四半期比で若干下がる可能性はあるものの、BPO関連を中心に高水準が続く見通しだ。一方、費用面では中途採用者数の増強を第4四半期に予定している。民間BPO案件の受注拡大が今後も続くほか、2016年夏以降は「マイナンバー制度」関連のプロジェクトが新たに始まるため、前倒しで社員の確保を進めていく。既に11月から中途採用を開始しており今期中に30~50名の増員を予定している。なお、人員採用計画に関しては今後も積極的に進めていく方針で、2015年春の新卒内定者数は40名となり、2016年春には100名程度を予定している。

事業別では、主力のBPO関連事業の売上高は前期比31.4%増の8,130百万円と増収ペースに拍車がかかる見通し。既存のBPO案件が民間向け、官公庁向けともに順調に推移する見通し。官公庁向けの比率は30%弱となる見通しだ。なお、前述したように受注未確定の案件は計画に含まれていないことから、上乗せ余地はあるとみられる。

CRM関連事業は前期比4.8%減の3,219百万円と減収傾向が続く見通し。前期の大型プロジェクト終了の影響が残るものの、高スキルな人材をチーム派遣で提供するなど、大型コンタクトセンターへの人材派遣拡大を進めていくほか、自社コンタクトセンターの機能を充実させ、難易度の高い顧客案件への対応を図っていく。

一般事務事業についても前期比4.3%減の891百万円と減少を見込むが、2015年春の派遣法改正により事務系人材派遣の需要好転が見込まれており、2016年2月期以降は回復に転じる見通しだ。同事業においては競争が激しい分野ではあるが、BPO案件やCRM案件獲得につなげていくため、引き続き受注の獲得に注力していく方針だ。

製造技術系事業は前期比28.6%増の1,412百万円と増収を見込んでいる。第2四半期までの流れを引き継ぎ、機械部品や医薬品メーカー向けを中心に売上の増加基調が続く見通し。同事業では派遣から請負への切り替えメリットを顧客に提案し、長期的かつ安定的な受注案件の獲得に注力していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

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