エレマテック Research Memo(6):手間の代行で顧客の信頼を獲得し、顧客の推薦で商機につなげる

2014年12月16日 17:05

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記事提供元:フィスコ


*17:05JST エレマテック Research Memo(6):手間の代行で顧客の信頼を獲得し、顧客の推薦で商機につなげる

■エレマテックの強み

(2)「強み」を実現できている要因
~「御用聞き」に徹し顧客にとって「不可欠の存在」として地位を確立~

エレマテック<2715>の「強み=高い業績安定成長性」の要因として、弊社では3つを重要なポイントとして考えている。それは、「商材」、「オペレーション」及び「独立系」の3つだ。

同社が主として扱う商材は「電子材料」である。電子材料は技術や品質の面で日本企業が依然として世界的に優位性を保持している分野である。また電子材料は相対的に価格が安定している。液晶テレビを例に取るなら、テレビの店頭価格が半値になれば主原料の液晶パネルや内部回路を構成する半導体チップも半値になるが、液晶パネルの部材である拡散シートや半導体のボンディングワイヤの価格は10%の下落で済む、というイメージだ。ライフサイクルも、液晶テレビは半年単位でモデルチェンジするが、内部の半導体チップは数年単位での世代交代であり、その中の電子材料はさらに長いモデルライフを有する。このように、同社が扱う電子材料は、価格と需要の両面で安定した優れた商材ということができる。

「オペレーション」の具体的な内容には「現場力」「海外ネットワーク」及び「調達代行サービス」の3つが挙げられている。「現場力」では特に、品質保証の面で最後まで納入者としての責任を果たすという姿勢が顧客の信頼獲得につながっている。「調達代行サービス」は顧客が多方面に部材発注する「手間」を同社が代行するものだ。同社の海外ネットワークや最後まで責任を負う姿勢(前述の現場力)と合わさって、顧客からすればこのサービスを利用するインセンティブは大きい。手間の代行であるから、同社にとっては負担が先行する。しかし、そこで獲得した顧客からの信頼を「顧客からの推薦」という形で次の商機に結び付けるというサイクルを繰り返して業績につなげている。

「独立系」であることは、色々なメーカーと取引するという自由度を有することだ。同社はこれまで、その自由度を活かし切って顧客のニーズに応え、信頼を築き上げてきた。この点、豊田通商グループ入りしたことで、その自由度が失われるのではないかとの懸念もある。この点について同社では、豊田通商がトヨタグループを離れて系列外と取引することに前向きな企業文化を有しており、同社の既存の取引関係は将来的に維持されると考えているようだ。同社は2017年3月期の段階で自動車関連のAutomotiveセグメントの売上高を30,000百万円とする目標を掲げているが、このうち、既存の取引関係と豊田通商/トヨタグループ関連とが半々という構成比を想定している。すなわちこれまで積み上げてきた顧客との関係は豊田通商グループ入りしたことの影響を受けないということだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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