トライステージ Research Memo(6):通期業績は利益率の改善と新規顧客の貢献を見込む

2014年11月18日 17:13

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記事提供元:フィスコ


*17:13JST トライステージ Research Memo(6):通期業績は利益率の改善と新規顧客の貢献を見込む

■業績動向

(3)2015年2月期業績見通し

2015年2月期の業績は、売上高が前期比0.2%増の36,100百万円、営業利益が同5.5%増の817百万円、経常利益が同1.2%増の786百万円、当期純利益が同13.1%増の424百万円と期初会社計画を据え置いている。

第2四半期累計の進捗率は、売上高が45.1%、営業利益が49.2%の水準となっている。売上高に関してはやや進捗率が低いものの、同社では2015年2月期に関して売上高よりも収益性や利益ベースでの目標必達を重視しており、実際、第2四半期累計では利益ベースで期初会社計画を上方修正している。

トライステージ<2178>では、通期業績予想を据え置いているものの、主力のダイレクトマーケティング支援事業において、第3四半期以降も利益率の改善が見込まれること、第2四半期までに開拓した新規顧客向けの売上が徐々に貢献し始めることなどから、業績を上乗せする可能性を示唆している。特に新規顧客に関しては、大手ナショナルクライアント数社の受注獲得に成功しており、第4四半期以降収益に貢献する見通しとなっている。

また、2014年4月からサービスを開始した「マーケティング予算配分最適化サービス」に関しても、今後の売上増に貢献するサービスとして期待される。

○マーケティング予算配分最適化サービス
マーケティング予算配分最適化サービス」とは、通販企業が売上の最大化を実現するために投下するマーケティング費用のROI(投資利益率)を最大化するためのサービスとなる。現状、顧客企業においては、マーケティング費用のROIはメディア(テレビ、WEB、新聞、雑誌など)ごとに計測しており、全体最適化を実現することは困難であった。

具体的には、消費者がテレビの通販番組を視聴して、電話で商品注文をするのではなく、パソコンやモバイル端末を使い、インターネットを介して注文するといった場合、WEB注文としてカウントされている。このため、ROIを算出する場合、実態よりもテレビ媒体の価値が低くなる傾向にある。

同社のデータによれば、WEB経由での商品購入者のうち、テレビなどのオフラインメディアを見てWEB注文をした件数が全体の20~70%を占め、平均では30%がテレビ視聴者だったと分析している。この分析結果をもとに、WEBとテレビのマーケティング費用配分を最適化(テレビ向けの配分比率を引き上げ)すれば、顧客企業の売上高は10~20%の増収効果が見込まれるとしている。

同サービスに関しては、マーケティング費用のROI分析と予算配分の最適化提案に関するものであり、直接的な収益貢献はほとんど見込んでいない。あくまでも同サービスを導入することによって、各メディアに投下しているマーケティング予算を全体最適化していくなかで、現在過小評価されているテレビへの予算配分比率を引き上げ、顧客企業の売上高の最大化を実現するとともに、同社への出稿量拡大につなげていく補完的なサービスと位置付けている。

また、同サービスを導入後、すぐに同社の売上増につながるわけではなく、顧客企業において少なくとも3ヶ月から半年程度の検証・分析作業を行う必要があり、その後マーケティング費用の予算配分の見直しを行うため、実際に同社の売上に寄与してくるのは、半年から1年程度のタイムラグが生じることになる。

現在、同サービスの契約企業数は当初の実験に参加した主要顧客数社となっており、今後、契約社数の拡大を進めながら売上の増加につなげていく戦略だ。ただ、同サービスを拡大していくにあたっては課題があり、相応の時間が必要とされる。前述したように顧客企業では、マーケティング費用を運用する部門がメディアごとに分かれており、全体最適化を図るための仕組みや社内組織が確立されていないことが要因となっている。このため、同社ではまず「テレビ視聴→WEB注文」の効果を可視化できる分析ツールを企業に導入してもらい、実際にその効果を認識してもらいながら、全体最適化の必要性を訴求していく方針に切り替えた。予算配分最適化サービスは業界でも同社が初のサービスとなるため、同サービスをきっかけに新規顧客の開拓が進む可能性も十分考えられよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

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