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健康CP Research Memo(4):出店攻勢とシニア層の取り込みで大きな成長ポテンシャル
*17:12JST 健康CP Research Memo(4):出店攻勢とシニア層の取り込みで大きな成長ポテンシャル
■RIZAP事業
(2)高い成長ポテンシャル
RIZAPの月商は2014年7月の単月で900百万円を突破した。年換算では10,000百万円超の水準だ。健康コーポレーション<2928>はRIZAP事業の会社計画を公表していないが、年商10,000百万円ペースというのは今年度の会社計画を上回るペースではないかと弊社では推測している。
しかしながら、月商が900百万円からさらに月を追って1,000百万円、1,100百万円と伸びると期待するのは、要注意だ。なぜならば、RIZAPの既存店が実質的にはフル稼働状態にあるからである。「実質的に」というのは、店舗の開店時間とブース数の掛け算で最大トレーニング可能コマ数をベースに算出した場合の稼働率はおよそ50%程度とみられるが、早朝や日中に来店する顧客は極めて少なく、予約が夕方から夜間に集中するためである。これはRIZAPの顧客層の中心が30代〜40代であることも関連している。
こうした状況でさらに増収を図るには、(a)新規出店と(b)朝や昼間の来客を増やして稼働率を高める、という2つの対応が考えらえる
(a)新規出店
同社は、RIZAPに対する旺盛な需要に対応して、積極的に出店する方針だ。大きな枠組みとしては年間10店舗程度を出店し、2016年3月期末までには50〜60店舗体制にすることを目指しているようだ。2015年3月期はこれまでに国内で7店舗を出店し、2014年10月末現在で国内30店舗体制を実現した。また、海外出店でのペースを加速させており、現状の中国・上海の1店舗体制から、2015年3月期中にはシンガポールと台湾にそれぞれ1店舗ずつ出店する予定である。
新規出店でも最大の制約条件はトレーナーの確保である。同社のようなパーソナル・トレーナー制度の場合、トレーナーに求められる資質として、トレーニングの知識だけではなく顧客との高いコミュニケーション能力なども要件に入ってくる。顧客のモチベーションを維持し目標実現にまで導くことができなければ顧客満足度の低下につながり、ひいては需要の低下につながるためだ。同社は現状、積極的にトレーナー採用を進めているが、トレーナーの質については妥協していない。その結果として、現状の採用ペースは社内計画に対して若干遅れ気味にあるようであるが、同社の2015年3月期及び2016年3月期の出店計画を狂わせることはないと弊社ではみている。
(b)稼働率向上
稼働率向上のための有力な施策は、シニア層の取り込みだ。RIZAPの顧客に占める60歳以上の顧客の割合はわずか3.4%にとどまっている。大手フィットネスジムが30%前後であることと比較すると、10分の1の水準だ。ここに、大きな成長ポテンシャルが存在していると言える。ただし、そのためにはTVCMをシニア層向けに新規制作するほか、シニア層に適した目標設定、すなわちシニア層専用のトレーニングプログラムの設定などの作業が必要になろう。特にシニア層に適した目標設定(すなわちアピールポイント)がうまく他社と差別化できるかどうかは、ある程度の時間を費やして試行錯誤を行う必要があるかもしれないと弊社では考えている。日本の人口の4人に1人が65歳以上という現状を踏まえれば、シニア層の取り込みに成功すれば店舗稼働率が向上して収益拡大に直接的に効いてくると想定されるため、今後のRIZAP事業の動向を見る上での重要な視点となることは間違いないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》
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