伊藤忠エネクス Research Memo(1):エネルギーをキーワードに幅広く事業を展開

2014年10月16日 17:39

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:39JST 伊藤忠エネクス Research Memo(1):エネルギーをキーワードに幅広く事業を展開

伊藤忠エネクス<8133>は伊藤忠商事<8001>グループ内でエネルギー分野の中核を担う石油系商社。産業向けの燃料販売から最終消費者向けのガソリン、LPガスや各種機器の販売まで、エネルギーをキーワードに幅広く事業を展開している。

同社は創業以来、石油・ガス系主体であったが、2010年に特定規模電気事業開始届出書を提出し、電力小売事業をスタート。2011年にJENホールディングス(株)をグループに迎え電力事業に進出し、2012年には東京電力<9501>から東京都市サービス(株)の株式の譲渡を受け熱供給事業に進出した。これら事業を担当する電力・ユーティリティ事業部門は、売上高構成比こそ小さいが収益性が高いため、利益構成比は全社の23.5%(2014年3月期実績)と、存在感のある事業部門へと成長している。足元も能力増強投資中で、2016年3月期は一段の業容拡大が期待される。

伝統的な中核事業であるカーライフ事業においては、2014年5月に大阪カーライフグループ(株)を連結子会社化した。同子会社は売上100,000百万円規模を誇る全国最大規模、かつ大阪府下唯一の日産ディーラーを傘下に持つ持ち株会社である。有力新車ディーラーを傘下に収めたことで、消費者の自動車のサイクルのすべてのステージに対するサービスラインナップが揃った形となった。また、カーライフ事業の収益構造に関して、同社が進めるガソリン等の燃料油販売と車関連ビジネスの2本柱体制実現に向けて、有力な収益源を手に入れたと言える。

同社の歴史を振り返ると、積極的な事業買収や企業買収を繰り返して成長を遂げてきたことがわかる。すなわち、M&Aは同社のDNAということができる。弊社が注目している点は、そうしたM&Aを繰り返しながらも、資産の効率を維持・向上させてきている点だ。これはM&Aによる業容拡大と、ROEの改善を両立するうえでは非常に重要なポイントだと考えている。同社のROEは2015年3月期末で7.8%に達すると弊社では試算している。その先には8%あるいは10%という節目が待っており、これらを越えていく過程では、同社の株価バリュエーションにも好影響が及ぶものと期待される。

■Check Point
・『燃料商社』から『新しい形のエネルギー企業体』へ
・今期から来期にかけて電力・ユーティリティ事業の一段の飛躍に期待
・30%以上の配当性向方針がより重みを増す段階に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

関連記事