ボルテージ Research Memo(10):ROE改善には米国子会社の早期収益化が注力すべき目標

2014年10月9日 17:32

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記事提供元:フィスコ


*17:33JST ボルテージ Research Memo(10):ROE改善には米国子会社の早期収益化が注力すべき目標

■財務分析と業績見通し

(1)財務分析

ボルテージ<3639>の2014年6月期の自己資本利益率(ROE)は8.5%だった。これは、日本企業の平均値や投資家が投資先企業に期待する最低水準と言われる8%を超えているため、まずまずの水準と言える。ただし、同社が属しているIT業界にあっては、2ケタのROEを実現している企業も多く、投資家の期待値も一般的な製造業や商業などの企業に比べて高い可能性がある。

過去を振り返ると、2011年6月期には同社も20.6%のROEを実現していた。この間のROEの推移を見ると、ROEの構成要素のうち、総資産回転率と財務レバレッジ(総資産÷自己資本)には大きな変化はなく、ROEの変化は売上高当期純利益率の変化によってもたらされたことが明白だ。売上高当期純利益率に大きな変化が生じたのは、2013年6月期であるが、この年から同社は米国子会社を連結化した。国内の同社本体の業績に悪化要因は見当たらないため、米国子会社の損失が連結決算を押し下げて売上高当期純利益率、ひいてはROEの低下をもたらしたものと推測が可能だ。

逆に言えば、同社のROE改善に向けた対策は極めて簡単で、米国子会社の早期収益化が当面注力すべき最大の目標ということになる。同子会社は創業者である津谷氏が直接、経営に当たっているほか、津谷氏が本体の代表取締役に復帰して本体との連携を深めて早期の収益化に立ち向かう姿勢を一段と強めている。米国子会社の収益改善を逐次確認することは情報開示の面からは難しいが、米国のOS系プラットフォームでのランキング状況などを手掛かりに、収益状況を推測することは可能であろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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