ソーバル Research Memo(3):大口顧客以外からの受注も拡大傾向

2014年10月7日 17:19

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記事提供元:フィスコ


*17:19JST ソーバル Research Memo(3):大口顧客以外からの受注も拡大傾向
■2015年2月期第2四半期連結決算

(2)業績の分析

(a)事業別の売上高

ソーバル<2186>の事業は、大きく2つに分けられる。エンジニアリング事業とその他事業である。

エンジニアリング事業は、ソフトウェア、ハードウェア及びコンテンツの開発・作成を行っている。その約80%がファームウェアという電機製品の組み込みソフトの開発・作成となっている。

その他事業は、RFID(ICタグに代表される、電波及び電磁誘導方式を用いた非接触型の自動認識技術)の製造・販売、スマートフォン向けのアプリや、ポータルサイトの運営などとなっている。エンジニアリング事業が業務請負や、開発技術者を顧客企業に送り込む形で運営されているのに対し、その他事業は、非受注の製品やサービスとなっている。

2事業のうち、エンジニアリング事業の規模が圧倒的に大きい。売上高でその他事業が占める割合は1~3%程度である。2015年2月期第2四半期(2014年3月-8月期)では、その他事業は2.9%、エンジニアリング事業が97.1%の売上高構成比率になっている。

以上を踏まえたうえで、事業別の売上高を見てみると、エンジニアリング事業は、前年同期比2.3%増の3,360百万円となった。繰り返しになるが、増収の最大の要因は本社移転に伴う人員配置の集約化によって作業効率が改善したためである。

一方、その他事業は、同118.4%増の99百万円となった。その他事業の大部分を占めるRFID事業が伸びた。これは、主にソフトバンク<9984>向けで、電波法の改正に伴って生じた置き換え需要で、2014年2月期から続いている。

売上面で特筆すべきなのは、同社が事業リスク低減のために推進しているキヤノングループ以外の顧客からの受注が着実に伸びていることであろう。同社の売上高に占めるキヤノングループ向けの売上高比率は、2014年2月期比で3.4ポイント減の62.6%まで低下した。代わって伸びたのが、キヤノンに次ぐ大口顧客であるソニー<6758>グループからの受注で、2014年2月期比2.9ポイント増の12.4%になった。第3位の大口顧客である富士通<6702>グループは同0.2ポイント減の8.4%、第4位のNTT<9432>グループは同0.7ポイント減の3.2%となっている。

また、金額から見ると、ソニーグループが伸び、キヤノングループ、富士通グループ、NTTグループは横ばいとなっている。

つまり、足元では、ソニーグループからの受注が増収に大きく貢献したと言える。これは、放送機器関連の受注が急拡大しているためである。放送機器関連の受注は、2020年の東京オリンピックに向けてさらに拡大が期待され、収益拡大のけん引役の1つとして当面は期待できそうである。

また、上記4つの大口顧客のほかからも、受注拡大が続いている。4グループ以外の顧客に関しては、同社は「その他の顧客」として、一括で売上高比率を公表しているが、売上高構成比率は同1.4ポイント増の13.4%となった。東芝<6502>グループ、リクルート<6098>グループなどからの受注が拡大しているという。

その他の顧客の売上高構成比率の増加は、ファームウェアはもちろん、それ以外のWebや業務系でも新規案件を確実に受注していることが要因である。ファームウェアは顧客企業の製品の開発時期によって売上が上下しやすいが、Webや業務系の開発へと事業のすそ野が広がることで、売上高の平準化も期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)《FA》

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