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エイアンドティー Research Memo(5):ワンストップソリューションの提供、収益の安定性などが特徴
*17:01JST エイアンドティー Research Memo(5):ワンストップソリューションの提供、収益の安定性などが特徴
■会社概要
(2)事業概要
3.事業の特徴
a.ワンストップソリューションの提供
血液検査は「検体検査」とも言われ、患者から採取された血液や尿などを分析する。この検査だけで病気や健康状態を判断するために必要なデータの約7割を得ることができるため、検体検査に必要な製品は検査装置・システムや試薬も多岐にわたる。同社はこれらの分野の製品を幅広く供給することができる。
他にワンストップソリューションを提供できる国内企業は日立製作所<6501>や東芝<6502>に加え、専業ではシスメックス<6869>といった大手があるが、エイアンドティー<6722>は大手に比べ小回りの利く対応ができる。
b.提携戦略
ビジネスモデルの特徴として頭に入れておきたいのは、販売面での提携が多いということである。例えば、検体検査装置を他社にOEMなどの形で供給し、他社がそれをモジュールとして自社の大型製品に組み込んだりしている。現在、このような提携先は8社程度に及んでいる。
これは、同社の技術力が高く評価されていることと、参入障壁が高いために競合企業間でも市場の棲み分けができている部分があるためと考えられよう。また、同社の規模では、ワンストップソリューションを継続するためにすべての製品を自社ルートで販売するのは難しいといった面もある。
提携戦略は単に販売力を補うといったメリットがあるだけではない。例えば、同社が単独では乗り出せない欧米市場などへも提携先の大手企業が自社製品に組み込んで販売することによって、結果的にそれら市場に同社製品が浸透し、同社の知名度が上がることが期待できる。
c.安定した収益を確保できるビジネスモデル
同社のビジネスモデルの大きな特徴として、収益の継続性・安定性の高さが挙げられる。検体検査装置、臨床検査情報システム、検体検査自動化システムといった装置・システムは、売り切りタイプの製品である。検体検査装置の更新までの期間は7~10年、臨床検査情報システムと検体検査自動化システムは、5~10年程度となっている。ただ、同社の場合、これら製品を納入できると、その後も臨床検査試薬、消耗品や保守・サービスで継続的に収益を上げられるプリンタービジネスに似たビジネスモデルになっている。
検体検査装置の場合は臨床検査試薬とセンサーなどの消耗品、臨床検査情報システムの場合は検体検査装置の追加・更新によるシステム接続やカスタマイズ需要、検体検査自動化システムの場合は消耗品が継続的に収益に貢献する。また、これら装置・システムは専門性が高いため、メンテナンスサービスも継続的に発生する。さらに、装置やシステムの更新時にも同社製品が継続採用されることが多くなる。
d.センサー技術
センサーは同社の創業時からの中核事業である。長年の研究開発の蓄積によって同社のコア技術となっており、国内ではトップシェアを持つ。
血液中の電解質を測定するセンサーと、グルコース(血糖値)を測定するセンサーの2種類がある。同社の調べによれば、国内シェアは電解質センサーが約30%、グルコースセンサーが約40%となっている。電解質センサーの多くは第2位株主である日本電子に供給されており、日本電子は大型のシステムに搭載し世界市場に供給している。
同社のセンサーは他社の追随を許さない高い性能を持つため、利益率が高い。また、消耗品であるため継続的に売上を見込むこともできる。これらのことから、収益にも大きな貢献を果たしていると考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)《FA》
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