インターストッフ香港 終了に日本企業「非常に残念」

2014年10月1日 21:49

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記事提供元:アパレルウェブ

 1987年から27年間に渡り香港で開催されてきたテキスタイルの国際見本市「インターストッフアジアエッセンシャル」(主催:メッセフランクフルト)が、9月25~27日に開かれた秋展を最後に終了することについて、日本の出展社からはその決定を惜しむ声が聞かれた。

 主催社のメッセフランクフルトによると、これまで香港を拠点としていたテキスタイルの生産工場や、バイイングオフィスが中国へのシフトを強めていることが、同見本市終了の大きな理由。同社は今後、中国・上海で開催する「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス(インテキ上海)」に運営資源を集中させることで、「出展者とバイヤー双方のビジネス拡大に応えたい」(同社エグゼクティブ・ボードメンバーのデトレフ・ブラウン氏)としている。

 今秋展の出展者は、7カ国・地域から147社と、10年前(秋展:322社)に比べ半数以下に減少した。一方、インテキ上海は、2005年のクオータ撤廃を追い風に、10年前に比べると、出展者が3倍、来場者が4倍に伸長するなど拡大基調を示す。10月20~23日に開催される秋展には30カ国・地域から3700社が出展する予定だ。さらに2015春展では、規模の拡大を睨み、会場をこれまでの上海新国際博覧中心から国立展示会場に移転。同時開催される中国国際服装服飾博覧会(CHIC)との相乗効果を図る。

 インターストッフ香港終了に伴う出展者・来場者への影響について同氏は、「出展者の多くは、すでに上海にも出展しており、影響は少ないだろう」と指摘。同見本市が強みとしてきたエコフレンドリー(環境対応)型素材の提案についても、「上海でもエコに焦点を当てたコンテンツがあり、今後さらに注力する」と強調した。

 この決定が出展者に正式に伝えられたおは、会期2日目の朝。各ブースに配布された1枚の告知資料を前に、出展者の反応はさまざまだ。機能性素材大手のエバーラスト社(台湾)は、「香港は気軽に参加できるメリットもあるものの、上海でも大型ブースを構えている。終了の影響はそれほど大きくない」と見る。

  連日賑わいを見せていた日本の出展者からは、驚きとともに終了を惜しむ声が聞かれた。常連のサンウェルは、同見本市の規模縮小を実感しながらも、「コストや開催場所の点においても、気軽に海外出展ができる見本市だっただけに残念だ」と話す。同社も上海に継続出展しているが、「上海は規模が大きい分、いかに香港のように来場者と密度の濃いコミュニケーションが図れるかが課題だ」とした。宇仁繊維は、「見本市への出展は顧客と直接出会える重要な場と捉えている。パリにもミラノにも上海にも出展しているが、1つの拠点を失うのはやはり大きい」とコメントした。

 インテキ上海に比べ出展規模で大きな開きがあるものの、海外ビジネスの拠点として成熟した香港での見本市開催にメリットを感じていた出展者も多い。高品質シフォンを主力とするポリービューティーは、今回が2回目の参加。中国に製造工場を持つが、グローバルに取引先を取り込める香港に魅力を感じている。現在、香港に事務所を構えるため準備中。今回の終了を受け、香港ファッションウィーク(香港貿易発展局主催)など別の展示会への出展も検討したいという。

※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。

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