大幸薬品 Research Memo(1):積極的な広告宣伝等で感染管理事業の売上回復へ巻き返し

2014年9月16日 08:39

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記事提供元:フィスコ


*08:39JST 大幸薬品 Research Memo(1):積極的な広告宣伝等で感染管理事業の売上回復へ巻き返し

大幸薬品<4574>は「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、空間除菌剤「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。

2015年3月期の第1四半期(4-6月期)業績は、売上高が前年同期比25.5%減の1,453百万円、営業利益が同33.4%減の414百万円となった。セグメント別では、医薬品事業の売上高が前年同期比4.6%増の1,415百万円となり、中国・香港・台湾など海外における販売の好調が続いている。一方、消費者庁関連報道の影響により、感染管理事業の売上高は前年同期比94.5%減の32百万円、営業損益は14百万円の赤字となった。

今後の同社の業績を占う上で、感染管理事業の動向が注目ポイントとなる。4-6月期は感染管理事業において返品が大きく増加したものの、消費者庁からの指摘事項は修正済みであるほか、同社は6月に措置完了報告書を提出して受理されている。これによって、措置命令への対応は完了している。

同社では今後、4-6月期に抑制した広告宣伝費を積極的に投入し、感染管理事業の売上回復に向けて巻き返しを図る方針。プロモーション活動などを強化すると同時に、衛生管理意識の啓発活動も継続する。足元において、「クレベリン」ブランドの信頼回復が進む中で、例年、売上が伸長する冬場の第3四半期(10-12月期)における業績拡大が期待される。

■Check Point
・医薬品事業は引き続き海外における販売が好調
・感染管理事業は大幅減益も、通期は少なくとも前々期並み達成を期待
・措置命令への対応は完了、新用途開発による業容拡大も期待

(執筆:株式会社フィスコ)《FA》

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