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日本化学工業 スマートフォンや自動車関連向け電子セラミック材料が好調
*10:54JST 日本化学工業---スマートフォンや自動車関連向け電子セラミック材料が好調
日本化学工業<4092>は、燐製品、珪酸塩、バリウム塩、クロム塩の無機化学品を主力に、電子材料、有機化学品、農薬を手掛ける化学メーカー。化学品事業製品では、りん製品のほか、シリカ製品、クロム製品、バリウム製品など手掛けており、電材用(IC、LCD)、金属表面処理、食品添加物、医薬・農薬用原料、電池正極材原料、メッキ、触媒、土木用、ガラス原料などに使われている。
有機事業製品は、医農薬中間体、高純度製品、ヒシコーリン、有機りん化合物、難燃剤などを手掛けており、抗生物質側鎖保護剤、医薬中間体、半導体原料、医薬、農薬原料、界面活性剤、消火薬剤、電池電解液用難燃添加剤などに使われている。また、電材事業製品として、MLCC向け誘電体材料、各種コンデンサ材料、リチウムイオン二次電池用正極材、セラミックコンデンサー材料、高周波向け材料などに使われる製品を手掛ける。
足元の業績では、2015年3月期第1四半期(14年4-6月)決算は、売上高が前年同期比4.9%減の85.17億円、営業利益が同72.6%増の3.73億円、経常利益が同46.6%増の3.20億円、四半期純利益が同2.9倍の4.72億円だった。化学品事業では、クロム製品は国内めっき業界が低調に推移したほか、海外品との競合から売上高は減少。燐製品は電池関連及び光学向けが落ち込んだが、液晶・半導体業界向けの出荷は順調に推移。シリカ製品は土木関連事業の受注が回復基調に。
機能品事業は、農薬が輸出向けの需要が弱く、ホスフィン及びホスフィン誘導体は、高純度品が半導体関連の需要回復により好調に推移したものの、ホスフィン誘導体が海外ユーザーの在庫調整の影響も受けている。バリウム製品はガラス材料向け製品の出荷が落ち込み、リチウムイオン電池用正極材料は輸出向けが苦戦。一方で、電子セラミック材料は、スマートフォンや自動車関連で電子部品が回復傾向にあり出荷が好調に推移している。回路材料についても、スマートフォンやタブレット向けの需要が回復。
15年3月期については、売上高が前期比0.5%減の360.00億円、営業利益が同4.7%増の9.00億円、経常利益が同15.0%減の7.00億円、純利益が同18.9%増の8.00億円を計画している。《TM》
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