三菱電機、カタールの国営事業者から通信衛星を受注

2014年9月8日 18:38

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三菱電機がカタールの国営衛星通信事業者から受注した通信衛星「Es'hail 2」のイメージ(三菱電機の発表資料より)

三菱電機がカタールの国営衛星通信事業者から受注した通信衛星「Es'hail 2」のイメージ(三菱電機の発表資料より)[写真拡大]

 三菱電機は8日、カタールの国営衛星通信事業者であるエスヘイルサット社(Es'hailSat)から、通信衛星「Es'hail 2」を受注したと発表した。衛星本体に加えて、地上局と技術者へのトレーニングサービスもあわせて提供するという。日本の衛星メーカーで、アラブ諸国から人工衛星を受注したのは初めて。

 同社が今回受注した「Es'hail 2」は、2016年末に打ち上げられる予定。打ち上げ後は東経26度に位置し、中東・北アフリカ地域のアルジャジーラやべインスポーツといった大手放送局の直接放送サービスや政府向け通信サービスなどに利用される予定。さらに、世界で初めて静止軌道上からのアマチュア無線サービスにも利用される予定という。

 「Es'hail 2」は、同社の標準衛星バス「DS2000」を使用した衛星としては16機目、商用通信衛星としては5機目となる。そのうち3機は軌道上で運用中であり、軌道上での高い信頼性と品質の実績によって今回の受注に至ったという。「DS2000」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のデータ中継試験衛星「こだま」や技術試験衛星VIII型「きく8号」をベースに開発した。

 同社は、今後も人工衛星システムをはじめとする宇宙システムの事業拡大に取り組んでいくとしている。

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