デリカフーズ Research Memo(9):成長ステージではM&Aの活用も選択肢の1つに

2014年5月22日 18:21

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記事提供元:フィスコ


*18:23JST デリカフーズ Research Memo(9):成長ステージではM&Aの活用も選択肢の1つに

■中期計画

(2)成長ステージに向け着々とプロジェクトは進行中

同社<3392>は第2フェーズで掲げる3テーマの内、国内事業エリアの拡大については既に取り組み始めている。6月に仙台に新たに東京デリカフーズの事業所を開設し、東北エリアにおける販売マーケットの拡大、並びに東北地区における契約産地の開拓を強化していく。東北地区の協力会社であるフレッシュおの(仙台市)がカット野菜工場と物流センターを新設し(スーパーコールドチェーンに対応)、東京デリカフーズが工場の運営指導と販売を行っていく。同社では工場稼働から3年で売上高2,000百万円程度を目指している。今後も中国・四国地区や北海道地区など未進出エリアに拠点を拡大していく計画となっている。拠点進出に当たっては今回と同じスキーム(協力会社との共同運営方式)か、もしくはM&Aの活用も選択肢の1つとなっている。

その他、拠点の新設としては、食品卸業者とのコラボレーション型の拠点も今後、増える可能性が出てきている。既に、2014年1月に大手食品卸会社の三郷物流センター内に事業所を開設した。同食品卸会社が野菜を取り扱っていないため、品質面で評価の高いデリカフーズの野菜を採り入れ、顧客である大手給食事業者向けに今後、共同配送していく予定となっている。同社にとっては、年間で1,000百万円程度の売上が見込まれている。今回のコラボ型の拠点を開設したことで、同業者からの問い合わせも増加している。特に昨今では、ガソリン価格の高騰や長距離トラックのドライバーが不足するなかで、物流コストの効率化を進めるというのが、食品卸業界のなかでは経営課題の1つとなっている。このため、カット野菜の製造ノウハウや品質において強みを持つ同社と協業を図りたいとする卸会社は多く、第2、第3のコラボ型拠点が増えていく可能性がある。

カット野菜を中心に今後も売上高の増大が見込まれる中で、FSセンターの更なる増設も計画している。2015年に関西、2016年に名古屋で新工場を稼働する計画となっているほか、関東エリアでも2016年を目途に新工場の建設を開始する予定となっている。いずれの工場も生産能力は年間2,000百万円規模程度となる見通しだ。

海外進出に関しては、2017年までにアジアで2拠点の進出を計画している。このうち進出が有力視される中国では、その準備が進められている。中国市場でも農業の6次産業化が注目され始めており、環境問題に対する意識の高まりもあって、「食の安心・安全」を重視する同社の経営ノウハウが活かせる環境が整ってきたとみている。当面は、機能性野菜をアピールしながら、現地の協力会社を探索していく考えで、事業化に当たっては合弁スタイルになるものと予想される。

また、新規事業に関しては、カット野菜に肉とタレを付け加えた加工食品の製造販売を昨年12月より特定顧客向けでスタートしている。今後も青果物を原料とした漬物やサラダドレッシングなど品種を増やしていく方針で、新たな収益源になるものとして注目される。新マーケットとしてはBtoC(ネット通販)市場の開拓に注力していきたい考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

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