キャリアリンク Research Memo(4):2014年通期は苦戦も民間向けBPOは順調に成長

2014年5月16日 16:19

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:19JST キャリアリンク Research Memo(4):2014年通期は苦戦も民間向けBPOは順調に成長
■業績動向

(1)2014年2月期の業績

キャリアリンク<6070>が4月14日付で発表した2014年2月期の通期業績は、売上高が前期比35.2%減の11,598百万円、営業利益が同71.2%減の297百万円、経常利益が同71.2%減の282百万円、当期純利益が同71.3%減の161百万円と4期ぶりの減収減益だった。前期の業績向上に大きく貢献した官公庁向けBPO大型プロジェクト案件が終了したことが主因。売上高の減少に伴い、採用募集費や人件費など販管費を削減したが、減収分をカバーするまでには至らなかった。

事業別の売上高を見ると、BPO関連事業は前期比43.5%減の6,187百万円と大幅減収となった。これは、年金関連業務のうち、大型プロジェクト案件が期中に業務終了となったことが要因である。一方で、民間企業向けは企業のノンコア事業や周辺業務を中心にBPO化する流れが継続していることから、民間企業からの受注量は順調に拡大し、BPO関連事業に占める民間企業向けの売上比率は、前期の2割から当期は6割程度に上昇したとみられる。

CRM関連事業の売上高は前期比20.1%減の3,380百万円だった。前期売上高に大きく寄与した大型コンタクトセンター向け派遣案件が当期前半で業務終了となったことが響いた。また、民間企業向けBPO追加案件の体制構築のため、当事業部門から営業社員を多数振り向けたことで、新規開拓戦力が手薄となったことも影響した。

一般事務事業の売上高は前期比39.3%減の931百万円。前期売上高に貢献した大型スポット案件がなくなったことが主因。また、製造技術系事業も同6.7%減の1,099百万円と減収。大手家電メーカーや自動車部品メーカー等の生産が低調だったことで受注量が減少した。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NT》

関連記事