新興市場見通し:当面は売買代金の底入れを注視、決算内容による物色が中心

2014年5月11日 16:33

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記事提供元:フィスコ


*16:33JST 新興市場見通し:当面は売買代金の底入れを注視、決算内容による物色が中心

先週の新興市場は、中小型株に対する物色意欲が低下する中で、下値模索の展開となった。ゴールデンウィークの大型連休直前は取引参加者も少なく、値動きの軽いテーマ株などの日計り狙いの短期的な売買が中心に。物色の柱が見出せない中で積極的なリスクテイクの動きは限定的となり、売買代金も低調が続いた。また、先週末にかけては、新興市場の中小型株が連動しやすいソフトバンク<9984>の調整色があらためて強まり、信用取引に絡んだ換金売り圧力も上値を抑える要因となった。なお、直近2週間の騰落率は、日経平均が-1.6%であったのに対して、マザーズ指数は-5.3%、日経ジャスダック平均はほぼ横ばいだった。

個別では、ガンホー<3765>やサイバーエージ<4751>、ミクシィ<2121>など、主力のネット関連が総じて軟調だった。米国市場ではネット関連などモメンタム株の神経質な動きが続く中で、国内でもネット関連は換金売りに押された。また、タカラバイオ<4974>やカイオム<4583>、リプロセル<4978>など、バイオ関連も売り優勢となった。その他、ニューフレア<6256>は、今期の大幅減益見通しが嫌気され急落へ。一方、サイバーダイン<7779>は野村が投資判断「バイ」、目標株価9200円でカバレッジを開始したことが好感され堅調だったほか、菊池製作所<3444>は介護用ロボット生産の工場新設が材料視され急伸となるなど、ロボット関連に物色が向かった。また、日本通信<9424>は、ソフトバンク<9984>と格安スマホ向けの回線貸し出し交渉が伝わり年初来高値を更新した。

今週の新興市場は、直近の大幅な下落によって短期的な売られ過ぎ感が意識される一方、需給懸念も燻る中で、強弱感が対立する展開となりそうだ。米国のネット関連などモメンタム株の下落が心理的な重しとなり、足元では国内でも新興市場の中小型株に対する物色意欲は高まりづらい状況。決算発表は概ね一巡したものの、好決算を手掛かりに物色の柱となる銘柄もなく、盛り上がりに欠ける展開が続くことが見込まれる。ちなみに、マザーズ市場の売買代金は先週、500億円台まで減少しており、1月の直近ピークであった3000億円台から急減するなど、当面は売買代金の底入れが待たれよう。

個別では、引き続き、決算内容を手掛かりとした物色が中心となりそうだ。今週は12日のクルーズ<2138>や14日のミクシィ、アドウェイズ<2489>、Dガレージ<4819>など、主力のネット関連の決算発表が相次ぐ。ネット関連は米モメンタム株の下落を背景に神経質な動きが続くが、決算発表が見直しの好機となるか注目される。また、15日にはサイバーダインの決算発表が予定されており関心が高まろう。一方、リプロセルやナノキャリア<4571>、PD<4587>など、バイオ関連の決算発表も予定されているが、決算内容を手掛かりとした見直しの動きは期待しづらいか。

その他、今週は12日に東映アニメ<4816>やエンJPN<4849>、エナリス<6079>、オーデリック<6889>、芝浦電子<6957>、第一興商<7458>、13日に日風開<2766>やユーグレナ<2931>、ハーモニック<6324>、14日にUBIC<2158>やパピレス<3641>、じげん<3679>、レーサム<8890>、15日にセリア<2782>などの決算発表が予定されている。《TN》

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