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ラクオリア創薬 Research Memo(9):中計は研究開発の収益化と費用の圧縮にフォーカスしたものに
*16:38JST ラクオリア創薬 Research Memo(9):中計は研究開発の収益化と費用の圧縮にフォーカスしたものに
■中期経営計画と収益見通し
(1)中計の概要
同社<4579>は2014年2月28日に2014年~2016年の3年間にわたる中期経営計画を発表した。これは、「蓋然性の高い事業計画の作成と実行・達成と企業価値の向上」並びに「安定収益獲得に向けての具体的な方針/施策の提示」の2つを基本方針とし、その下に、4つの骨子を掲げている。
その骨子は、研究開発ポートフォリオの強化と充実、研究開発成果の収益化の向上など、4項目にわたっている。いかにして研究開発を加速してそれを収益に結びつけるかと、事業費用を圧縮して経営を安定化させるかの2つの点に焦点が置かれている。
具体的なアクションとして、これまでにライセンスアウトしたプログラムが順調に進展することでマイルストーン収入などを確保することのほか、現在開発を進めているプログラムについてライセンスアウトを目指すこと、共同研究プロジェクトの進捗など、自助努力による施策が中心である。
今回の注目ポイントとしては、名古屋大学との産学協同研究部門の設置がある。これは中長期的な創薬研究への貢献はもちろんだが、短期的に即効性のある効果として、研究部門が名古屋大学内に移転することによる施設関連費用の削減が期待できる。
以上のような基本方針及び骨子をベースに、蓋然性の高いプログラムだけを織り込んで策定したのが今回提示された2014年~2016年の収益計画である。事業収入は2014年が300百万円、2015年が600百万円、2016年が1,200百万円と計画している。事業費用については、2014年が1,984百万円、2015年が1,698百万円、2016年が1,686百万円と予想しており、結果として営業損失は、2014年が1,684百万円、2015年が1,098百万円、2016年が486百万円と計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》
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