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シュッピン Research Memo(6):まずは強みを生かしてカメラと時計のシェア拡大を目指す
*18:48JST シュッピン Research Memo(6):まずは強みを生かしてカメラと時計のシェア拡大を目指す
■事業の詳細
(3)商材についての中期的な考え方
シュッピン<3179>がEコマース企業として着実に成功を収めるためには、商材の選択は非常に重要であり、この点に注目が集まっている。この点について同社では、現在のカメラと時計の中期売上目標の達成にまずは全力を挙げるとしており、新商材の投入はその後になるだろうと見込まれる。これは、カメラと時計の市場規模が非常に大きい中で、同社の強みを活かしシェア拡大を図ることが、最適と考えていることにある。
上記のような鈴木氏の回答とは別に、同社の経営理念からも商材の拡大はそう簡単には起こらないであろうとの推測が可能だ。すなわち、同社は「リユースではなくリバリュー」という点を強調している。この意味は、中古品であっても価値が下がらない物、下がりにくいもの、あるいは価値が上がるものに光を当てて、その流通の中核を担おうというものだ。そしてこの場合のバリューとはオリジナリティと言い換えることが可能である。この条件に適う商材は、無数にあるわけではない。商材の拡大は、同社にとっては業容拡大のチャンスであると同時に、障害になる可能性もあると考えられるが、同社が安易に新商材を手掛ける「リスク」は低いものと思われる。
同社が目指す事業モデルの確立には、それぞれの商材における“目利き”の人材が不可欠である。このことが、参入障壁や差別化というプラス面をもたらすことにつながるが、自らが新規に商材を拡大しようという場合には、障害ともなりえる。同社が東証マザーズに上場したことは、知名度向上や企業としての信頼性向上に寄与し、人材獲得の上で有力な武器になるものと期待される。現状は、カメラを筆頭に各商材とも、十分な目利き、が確保されている模様だ。今後流通量の拡大に応じて目利きの拡大を図っていくことになろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》
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