シュッピン Research Memo(1):売上高とともに利益成長は一段と加速へ Eコマース企業としての評価の高まりに

2014年3月12日 18:47

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記事提供元:フィスコ


*18:47JST シュッピン Research Memo(1):売上高とともに利益成長は一段と加速へ Eコマース企業としての評価の高まりに

シュッピン<3179>はインターネットを中心としてカメラ、時計、筆記具、自転車の4つの商材で中古品の買取と中古品及び新品の販売を行っている。同社を見る上で重要な視点は、店舗で展開することが主流である中古品流通業において、インターネットを最大限活用し最小限の店舗で、低コスト運営を徹底しているEコマース(EC)企業であるということである。

同社がEコマース企業としてさらに発展するための仕組みの大枠は出来上がっていると評価できる。インターネット中心の低コスト運営ゆえに、売上高が伸びるに従い利益成長は一段と加速するという収益構造が、財務分析等から明確に読み取れる。今後の課題は売上高の拡大であるが、これまでの実績では、「ワンプライス買取」「スムーズ買取」といった消費者へのアピール度の高く、EC化を加速させる施策が着実に効果を上げている。

現在の証券市場では、同社を「中古品流通業者」という視点で評価する向きが主流のようだ。しかし今後は、同社の売上高が伸長し収益性が改善していく過程で、中古品流通業者としての評価から、Eコマース企業としての評価という本来の姿へと変化していくものと予想される。評価の視点の変化は、同社の中期成長性の判断や、投資におけるバリュエーションの判断に影響を与えよう。

2014年3月期の第3四半期(2013年3-12月)累計決算は、商材全般にわたって販売が好調であり、2014年3月期の通期見通しを上回った。これを受けて同社は、2014年3月期見通しを上方修正しており、売上高が前期比21.9%増の15,190百万円、営業利益が同69.2%増の659百万円、経常利益が同75.8%増の643百万円、当期純利益が63.6%増の379百万円としている。ちょうど、中計予想を1年前倒しで達成した形となっている。この状況を受けて同社は中期計画の見直しに着手しており、新中計は2014年3月期決算発表のころに公表される見通しである。

■Check Point
・カメラ事業で創業、インターネットを主軸に事業を拡大
・価値ある商品とインターネット商流による低コスト運営で安定成長を実現
・中期予想を前倒しで達成、今後のトップライン・グロースの動向に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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