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ソフトブレーン Research Memo(13):機能向上と販売チャネル拡充で一段の成長を目指す
*17:21JST ソフトブレーン Research Memo(13):機能向上と販売チャネル拡充で一段の成長を目指す
■今後の見通し
(2)経営環境の展望と事業戦略
○成長ポテンシャルが高まるSFAソフト市場
スマートフォンやタブレット端末などスマートデバイスの企業での普及が進むなかで、SFA(営業支援)ソフトの成長ポテンシャルが一段と高まることが予想される。「eセールスマネージャー」に代表されるSFAソフトは営業マンの生産性向上を目的としたツールだが、スマートデバイスに導入することによって、営業マンが場所や時間を選ばずに使うことが可能となり、今まで以上に導入効果が上がるようになってきたためだ。
特にソフトブレーン<4779>では導入ユーザーに対して、教育トレーニングのサービスも行っており、こうしたサービスも合わせて提供した場合、さらにその効果が高まることが定量的なデータ(1人当たり売上高や受注高の増加など)として明らかになっている。新規顧客開拓の際にも、こうしたデータを基にすることで契約がスムーズに進むケースが増えてきており、「eセールスマネージャー」の販売だけでなく、教育研修サービスの売上高増加にもつながっている。
SFAソフトの国内での導入企業数は約2万社と言われており、法人企業数が300万~400万社、このうち販売部門を抱える企業の数が100万社としても、普及率はまだ数パーセントにとどまっているのが現状だ。企業が導入するソフトウェアとして例を挙げると、今ではどの企業の経理部門でも一般的に使用されている会計ソフトも、パソコンが普及するまではなかった市場である。同じことがSFAソフトにも当てはまり、スマートデバイスの普及とともに導入率も一気に高まっていくものと予想される。
○機能向上と販売チャネル拡充により一段の成長拡大を目指す
こうした成長市場を取り込むため、同社では「eセールスマネージャー」の機能拡充と販売チャネルの拡大に取り組んでいる。
機能拡充に関しては、2014年2月末に「eセールスマネージャーRemix Cloud」の操作性を大幅に改善したデザインの刷新を実施した(下表参照)。また、年度内に新機能として、活発な社内コミュニケーションを実現するためのタイムライン機能の追加を行うほか、表計算ソフトとの連携やスマートデバイスにフォーカスした使い勝手の向上なども予定している。こうした操作性の向上と機能追加によって、「使い勝手No1のSFA」として、一段の売上高拡大が期待される。
販売チャネルの拡大に関しては、2013年10月に大手システムインテグレーション事業者である大塚商会<4768>で「eセールスマネージャーRemix Cloud」の取り扱いが始まった。大塚商会では、中堅・中小企業向けERPパッケージ「SMILE」のなかに同様のSFAソフトをラインナップしているが、機能性や操作性の面で評価されている同社の製品を加えることで、「SMILE」ユーザーに対するサービスの拡充、並びに新規顧客の開拓を目指していく。大塚商会の強い販売力による売上高の拡大が期待されており、同社では大塚商会の各拠点で「eセールスマネージャー」の説明会を行うことで、販売促進につなげていきたい考えだ。
また、2014年2月には携帯電話販売店の大手であるアイ・ティー・エックス(ITX)とも業務提携を発表。ITXの法人営業チャネルを使って「eセールスマネージャー」の販売増を狙う。今回の大手2社との提携により、同社の経営課題である販売力の強化が進んだと言えよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《NT》
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