大研医器 心肺停止患者向け体温調節医療機器「クーデックアイクール」の製造販売承認を取得

2014年3月5日 08:49

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記事提供元:フィスコ


*08:49JST 大研医器---心肺停止患者向け体温調節医療機器「クーデックアイクール」の製造販売承認を取得

医療機器メーカーの大研医器<7775>は2月28日、岡山大学と共同開発した心肺停止患者向け体温調節機器「クーデックアイクール」の製造販売承認を厚生労働大臣より受けたと発表した。

クーデックアイクールは、心拍再開前から脳を冷却できる世界初の体温調節装置である。一般的に、心肺停止時には、脳を低温に保つと神経細胞の死滅を防ぐ効果があるとされている。ところが、心肺停止患者に対して現在一般的に行われている体温調節方法(心拍再開後に冷却シートを体表に密着させて全身の体温を下げる)では、心拍が再開するまで施行できないことや、脳の冷却に時間がかかること等の課題があった。クーデックアイクールでは、脳の近くにある咽頭を冷却することにより、心拍の再開前でも脳の温度を下げる効果が期待できるという。

既に2009年から全国18施設の救命救急センター等で臨床研究を実施し、脳の温度を低下させることが確認されている。今回の承認取得を機に、今後は300床以上の大規模病院を中心に納入を進め、5年後までに救急救命分野で売上高10億円を目指す。

同社は、研究開発型の医療機器メーカーである。病院で使用する吸引器(フィットフィックス関連)で国内トップシェアを持つ。ユーザーの利便性向上に役立つ独創的な開発力が強みで、収益性の高いディスポーザブル(使い捨て)製品を主軸に高成長を続けている。《FA》

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