アジュバンコスメジャパン Research Memo(8):業務用カラー剤・パーマ剤の投入とアジア進出で収益拡大へ

2014年2月28日 19:13

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記事提供元:フィスコ


*19:13JST アジュバンコスメジャパン Research Memo(8):業務用カラー剤・パーマ剤の投入とアジア進出で収益拡大へ
■成長戦略

アジュバンコスメジャパン<4929>は2015年3月期から2017年3月期までの中期経営計画を策定した。この計画は1)既存顧客支援体制の強化、2)コンサルティング営業強化、3)業務用商品市場への進出、4)サロン経営支援子会社の設立、5)アジア地域をメインとした海外展開、などを重点戦略として、最終年度の2017年3月期には売上高65.8億円(2013年3月期比21.1億円増)、経常利益16.6億円(同6.8億円増)を目指す。なお、2014年3月期は中期経営計画の達成のための準備期間と位置付けられている。

中期経営計画の骨子は「新分野への進出」と「基盤強化」に要約できる。新分野への進出は業務用市場への参入と海外展開、基盤強化では既存サロンへの支援強化による単価アップを目論む。

このうち、新分野への進出は業務用カラー剤とパーマ剤を主力商品として、カラー剤は2014年9月、パーマ剤は2016年3月期中にそれぞれ発売する計画である。カラー剤に進出する理由は市場規模の大きさにある。理美容室向け業務用化粧品市場は1,394億円規模(2013年矢野経済研究所調べ)で、このうちヘアケア剤が40%を占めており、次いでヘアカラー剤が27%を占めている。市場拡大こそ見込めないものの、同社では、規模の面で参入余地があると判断した。

また、ヘアカラー剤とパーマ剤への進出で、業界トップであるミルボン<4919>の商品ラインアップを同社が全て取り扱うことになることも進出の理由と考えられる。同社はスキンケア、メイクアップ化粧品を持っている分、品揃えの面ではミルボンに勝り、事実上のフルラインアップになる。「サロン向け化粧品ならば何でも揃っている」という点が新たな強みになる可能性がある。

同社は業務用市場への参入を控え、技術をサポートする子会社「イノベーション・アカデミー」を立ち上げた。イノベーション・アカデミーでは、サロンスタッフの技術研修やセミナーの開催、マーケティングなどのほか、インストラクターの育成・派遣でサロンへの技術指導を行う。研修施設は東京を皮切りに全国の営業所にも開設する計画で、2014年に札幌と名古屋、2015年には福岡に設置する方針である。

基盤強化は既存サロン支援体制の強化とコンサルティング営業の強化が中核となる。サロン単価が下落するなか、これらの施策でサロン単価の上昇を目指す。既存サロン支援体制の強化は、営業体制の再編成と営業員の拡充が中心となる。営業員が営業に専念できるように、受注・配送と営業を分離して、営業員の生産性向上を目指す。また、営業体制の再編成に伴い、営業員の再教育と年間10人程度の新規雇用を行う方針である。

他方、コンサルティング営業の強化は、MAPシステムの導入促進で経営支援を強化し、リピート需要を喚起させる計画である。

アジア地域をメインとした海外展開は、中長期的な成長戦略に位置付けられる。国内が人口減少で市場拡大を見込めないなか、経済成長と人口増加の見込めるアジア地域への進出で収益拡大を目指す。2013年6月の香港現地法人設立で第一歩を踏み出し、2014年1月には消費者に直接化粧品を販売する1号店をオープンした。商品は国内からの輸出でジャパンブランドを強みとして、店舗数は中期経営計画の期間中に5~10店舗の出店を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目 俊一郎)《NO》

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