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ネットプライスドットコム Research Memo(9):新規事業1社が成長ステージに、新興国ネットベンチャーも順調
*15:07JST ネットプライスドットコム Research Memo(9):新規事業1社が成長ステージに、新興国ネットベンチャーも順調
■業績動向
(2)セグメント別の業績動向
○インキュベーション事業
ネットプライスドットコム<3328>のインキュベーション事業の業績は、売上高が前年同期比16.3倍の128百万円、営業損益は19百万円の黒字(前年同期は24百万円の赤字)となった。今期よりインキュベーション事業のなかの投資育成事業の収益を売り上げ段階から計上することになった影響が大きい(従来は営業外収支に計上していた)。当四半期においては複数の企業の株式を売却し、トータルで100百万円程度の売上高、営業利益があったとみられる。
一方、子会社で展開する新規事業に関しては、フォーリー、キールスの2社のうち、フォーリーが成長ステージに入っている。フォーリーが2013年8月末にリリースしたスマートフォン・タブレット端末向けの知育アプリ「えほんであそぼ!じゃじゃじゃじゃん」が幼児向けに好評を博しており、2014年1月には30万ダウンロードを達成し、動画の再生回数は1,000万回を突破した。同アプリでは、幼児向けを対象に定番の童話や童謡を現代風にアレンジし、アニメーション化して動画配信している。8作品までは無料で楽しめるが、それ以降は有料(1コンテンツ200円、あるいは定額パックサービスで1,000円)となる。2014年1月末には英語版の配信もスタートし、幼児の英語教育向けとしてだけでなく、海外向けにも配信を行っていく戦略だ。直近の月次売上高は4百万円程度まで拡大しており、順調にいけば今下期にも黒字化が見込まれる。なお、キールスに関しては現在、ビジネスモデルを構築している段階にある。
投資育成事業に関しては、2013年11月にインドのオンライン決済会社「CitrusPayment Solutions」(シトラス)に出資した。
シトラス社への出資に関しては、デジタルガレージの子会社「econtext Asia」と共同で出資している。インドでは各種公共料金や請求書の支払において電子決済が一般的になりつつあり、シトラス社は「クレジットカード決済」「銀行決済」「デビットカード」「代引き」「分割払い」など各種決済サービスを提供する会社である。主要顧客としてはIndiGo(航空会社)、Airtel(モバイル通信事業者)、Sun Direct(衛星放送事業者)、Delhi Metro(交通機関)、Delhi Jal Board(水道局)など民間企業や公的機関などが揃っている。毎月の決済処理件数もここ1年で飛躍的に伸びている。
同社では、今まで培ってきたインターネットビジネスにおける深い知見や人的ネットワークをシトラス社に注入しながら成長をサポートしていく方針だ。インドの金融系システムの開発力は世界でもトップクラスの水準にあり、シトラス社もペイメントソリューションカンパニーとしてグローバルに展開していく可能性があるだけに、将来の投資収益獲得が期待される有望企業として注目されよう。
そのほか、2012年より投資している新興国のネットベンチャー企業の最近の動向については、いずれも順調に成長している。インドネシアのCtoCオンラインマーケットプレイス企業である「PT Tokopedia(Tokopedia)」は、2013年12月のEコマース流通額が月額約400百万円、前年同月比2倍ペースで高成長を続けている。ただ、Tokopediaについてはシェア確立を優先し、手数料は無料サービスとしているため、収益化するまでには3年程度かかる見通しだ。一方、インドのBtoCオンラインマーケットプレイス企業であるShopCluesは、2013年12月のEコマース流通額が500百万円と前年同月比で6倍増の急成長を遂げており、インド国内での上位のポジションを獲得してきている。また、トルコでの価格比較サイト最大手である「akakce」も2013年12月末現在の訪問者数も半期前の30%増と順調に伸びている。同社ではこうした出資企業に関して、成長を後押しする役割を果たしていきながら、3~5年後をめどにIPOやM&Aによる投資収益獲得を目指していく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NO》
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