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ナガイレーベン Research Memo(8):看護・介護職員数の拡大が追い風に
*19:54JST ナガイレーベン Research Memo(8):看護・介護職員数の拡大が追い風に
■中期経営計画と今後の展望
(2)今後の市場環境
今後のナガイレーベン<7447>を取り巻く市場環境では、以下のような点がポイントとなるだろう。
◇看護・介護市場の拡大
内閣府が2013年6月に発表した「日本再興戦略」のなかでは、国民の「健康寿命」の延伸をテーマの1つとして掲げており、健康増進・予防サービス、介護サービス、医薬品・医療機器、高齢者向け住宅等を戦略分野とし、これら分野の市場環境を整備、拡大していくことで「健康寿命」の延伸を実現していく方針を示している。これら分野の市場規模としては、現状で16兆円の水準であるが、2020年には26兆円、2030年には37兆円に拡大する見通しとなっている。なお、2014年度の厚労省予算概算要求では30兆円規模と過去最大規模となっている。
老齢人口の増加に伴い、看護・介護職員数は今後も拡大が見込まれている。厚生労働省が2010年12月に発表した「看護・介護職員数見通し」によれば、2015年の看護職員数は165万人(2010年比年率+2.57%)、介護職員数は173万人(同+5.10%)と予測されている。さらに内閣府の資料では、2012年に149万人であった介護職員数は2025年には最大で249万人に増加すると予測されている。いずれの予想も同社にとっては追い風の予想である。
◇診療報酬改訂
同社の事業は医療白衣の販売であり、薬価改訂や診療報酬改訂による直接の影響はない。しかし、薬価改訂や診療報酬が改訂されるとユーザーである病院や施設等が経費を削減する傾向があるため、白衣の買い替え期間が延びる等の間接的影響を受ける。2012年度の診療報酬改定は0.004%とわずかながらのプラスであったが、次回の診療報酬改訂は全体で0.1%の引上げが行われることが決定している。
◇消費税8%への引き上げ
同社では市場全体への影響は軽微とみている。ただし、駆け込み需要によって月次ベースでは売上前倒し、後日反動の可能性はあるが、通期でならしてみれば影響はないとみている。
◇原材料、工賃の上昇懸念
原油価格上昇、円安による原材料(ポリエステル)の価格上昇の懸念は残る。また中国やその他東南アジアでの加工賃上昇の可能性も高い。これらに対しては生産工程の見直しや生産地域の変更(可能な限り人件費の安い地域へ)等によって吸収していく方針だ。少なくとも売上総利益率は現状を維持する計画だ。
◇為替(円安)による海外生産コストの上昇
前述のように同社の場合、生産の40.7%が海外生産であるため円安はコストアップとなる。これに対して円高のタイミングで、仕入れ金額の約80%を常に先物予約している。これによって為替によるコストの上昇を100%ヘッジすることはできないが、かなりの部分はヘッジができており、実際のレートの変動ほどの影響は受けない。
もう1つの方法は、ドル建て債権(預金)を保有することで円安をヘッジしている。前期(2013年8月期)もこのヘッジによって約500百万円の為替差益を計上することができた。ただしこの評価益は営業外収益に計上されるため営業利益には影響しない。経常利益まで見れば、為替による影響はかなりヘッジされていると言えよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《FA》
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