関連記事
ラクーン Research Memo(7):上期は創業来の連続増収、経常利益は過去最高を更新
*16:49JST ラクーン Research Memo(7):上期は創業来の連続増収、経常利益は過去最高を更新
■決算動向
(1)2014年4月期の第2四半期累計の業績
ラクーン<3031>が2013年11月27日付で発表した2014年4月期の第2四半期累計(2013年5-10月期)の連結業績は、売上高が前年同期比4.1%増の4,919百万円、営業利益が同30.0%増の95百万円、経常利益が同31.5%増の93百万円、四半期純利益が同140.2%増の69百万円と増収増益となった。売上高は創業来の連続増収を継続し、経常利益も第2四半期累計としては過去最高益を更新した。
国内景気や個人消費に底打ち感が見え始めるなかで、「スーパーデリバリー」を中心としたEC事業の売上高が前年同期比3.0%増の4,743百万円と堅調に推移したほか、子会社のT&Gで展開する売掛債権保証事業が同38.6%増の239百万円と好調に推移したのが主因だ。
営業利益の増減要因をみると、プラス要因としては売掛債権保証事業の成長を主因とした原価率の改善(前年同期の83.3%から82.7%へ)が挙げられる。一方、販管費は前年同期比で39百万円増加した。T&Gの人員増強(+3名)による人件費増加や、「スーパーデリバリー」におけるポイントキャンペーン実施による販促費の増加、ソフトウェアの耐用年数を見直して一括償却計上したことなどが要因となっている。ただ、全体的にはコストコントロールが順調に進み、営業利益率の向上につながった。なお、四半期純利益に関しては、前年同期に計上した特別損失(本社移転費用)がなくなったことで、140.2%増と大幅増益となっている。
○EC事業
第2四半期累計期間のセグメント別動向を見ると、EC事業については、売上高が前年同期比3.0%増の4,743百万円、セグメント利益が同9.9%減の49百万円となった。減益となった主な要因は、「創業20周年記念ポイントキャンペーン」を9月に実施し、販促費用が増加(+6百万円)したことに加えて、ソフトウェアの一括償却を行った(+3百万円)ことが要因となっている。これら一時費用を除けば、セグメント利益でも増益を継続した。
同事業のうち、「スーパーデリバリー」の商品売上高は前年同期比2.9%増の4,428百万円と堅調に推移した。10月末の会員小売店舗数は38,448店舗(前期末比1,908店舗増)、出展企業数941社(同20社減)、商材掲載数416,268点(同46,549点増)となった。
増収要因を会員小売店側から見ると、購入客数(店舗数)が前年同期比で2.2%増加したことに加えて、客当たり購入単価も1.6%増と若干増加したことが寄与した。なお、購入客数はグラフに見られる通り、2011年4月期に減少した時期があるが、これは質の高いECサイトを目指して会員の審査基準を厳しく見直したことが影響している。現状は月間300~400店舗ペースで会員店舗数が増加するなど、引き続き新規会員数が伸びていることもあり、購入客数は今後も緩やかながら上昇トレンドをたどるものと予想される。
一方、出展企業側から見ると、販売企業数が前年同期比で10.0%減と減少したものの、1社当たり販売額は同15.4%増と増加した格好となっている。販売企業数に関しても質の高い企業(=会員小売店にとって魅力ある商品を揃える出展企業)に集まってもらう戦略へと2010年4月期以降シフトしており、社数は減少しているものの退会する企業の大半は、同サイトで商品販売実績が上がらない企業となっており、必然的に1社当たりの販売額が上昇する傾向となっている。
一方、「Paid」事業に関しては、売上高の規模こそまだ年間で数千万円程度と小さいものの、前年同期比では2ケタ成長と好調に推移した。サービスの開始から2年が経ち、認知度が上昇してきたことが背景にある。他の提携ECサイトの利用客向けだけでなく、アパレルや食品などリアル店舗を展開している企業向けの取扱件数もここにきて増加してきている。特に、ベンチャー企業では与信審査、請求書の発行・代金回収業務などに人的リソースを振り向ける余力がない企業も多く、同社の「Paid」サービスに対するニーズは強いという。2013年9月にはベンチャー企業の交流イベントである「第8回 Samurai Venture Summit」に出展するなど、継続して知名度の向上に努めている。現在はまだ損益的に水面下ではあるものの、同事業の固定費は人員が10人未満と少ないこともあり低く、早ければ2015年4月期前半には黒字転換が見込まれる。
○売掛債権保証事業
売掛債権保証事業の第2四半期累計のセグメント業績は、売上高が前年同期比38.6%増の239百万円、セグメント利益が同241.8%増の29百万円と大幅増収増益となり、利益面では連結業績を牽引する格好となった。2013年10月末の保証引受残高も4,167百万円と前年同期末比で30.0%増となるなど高成長を続けている。
2013年5月に東京、大阪に次ぐ3番目の営業拠点として名古屋支店を開設。営業人員の増強を進めたほか、代理店(信用金庫や保険代理店等)からの顧客紹介が増加してきたことも収益拡大の背景となっている。また、同年5月に顧客向けサイトのリニューアルを行い、利便性を向上させたことも、リピート率の向上につながっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NO》
スポンサードリンク

