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3DマトリックスResearch Memo(3):米国における止血材は第4四半期頃での治験開始を見込む
*08:38JST 3DマトリックスResearch Memo(3):米国における止血材は第4四半期頃での治験開始を見込む
■決算概要
○吸収性局所止血材(TDM-621)
国内ではPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)による製造販売承認に関する審査が継続している。承認までの期間が長引いているが、特に新たな問題が発生しているわけではなく、PMDAによる承認待ちの状況であることに変わりはない。
一方、海外においては米国でIDE制度(注)を活用した治験計画届を2013年2月に提出し、治験開始に向けた準備に入っている。当初は今秋頃を目途に治験を開始したい考えであったが、審査が継続しており、現在はその対応に当たっている。スリー・ディー・マトリックス<7777>では遅くとも第4四半期(2014年2-4月期)頃には、治験を開始できるとみており、2014年9~10月には製造販売の承認申請を提出し、順調にいけば2015年3月頃に販売が開始できるとみている。
(注)IDE(Investigational Device Exemption)制度:医療機器の臨床試験において、通常であれば必要となる製品ごとの承認取得等の諸規制を、一定条件下で免除する制度。承認申請にあたっては、非臨床試験、関係文献、研究計画等の提出が求められる。
一方、欧州においてはCEマーク取得申請にかかわる資料を6月末ですべて提出し、現在は第三者認証機関による審査が行われている段階にある。当初の目標では今秋頃のCEマーク取得を見込んでいたが、第三者認証機関の持ち時間の問題等により、取得時期は2013年末ないしは2014年早々にずれ込む見通しだ。ただし、追加資料等を要求されているわけではないため、2014年1月頃までには取得できるものと思われる。なお、同社ではCEマーク取得後に、現地での臨床データの取得を開始し、保険収載後に本格的な販売を開始するスケジュールとしていたが、今回、国によってはCEマーク取得後に販売を開始する考えを示した。このため、従来は上市時期を2015年度としていたが、今回これを2014年度に前倒ししている。このため欧州における販売許諾権契約も、CEマーク取得後に具体的な動きが出てくるものと思われる。
販売提携交渉に関しては、現在数社に絞って交渉を行っている段階にある。止血効果について一定の評価を得ており、同社では遅くとも今期中の契約締結を目指している。なお、販売契約金に関しては日本で総額2,000百万円程度(今期売上見込み分を含む)の規模となっていることから、欧米では総額で4,000~5,000百万円規模に達するものと見込まれる。
また、アジア市場に関しても今回新たな戦略が示された。具体的には、欧州でCEマークを取得後に速やかにASEAN、オセアニア地域等への展開を進めていく計画で、更に、中南米や東欧等への販売拡大の検討を進めていくとした。これはCEマークの取得によって販売が可能となる国、または臨床試験無しで販売承認が可能な国が多いためだ(表参照)。同社ではASEAN、オセアニア地域においてはシンガポール子会社を窓口として、現地企業との販売を早期に進めていく方針としている。なお、今後は複数国を対象とした販売許諾権契約を結ぶ可能性があるとしている。1ヶ国ごとに個別企業と交渉を進めていくよりも、効率が高いためだ。なお、中国市場においては同社単独で事業展開していく方針に変わりはなく、2015~16年頃の治験開始を目指している。
○歯槽骨再建材(TDM-711)
米国で展開している歯槽骨再建材は、既に実施した15症例の治験データの経過観察中であり、年明けにも報告書をまとめてFDA(米国食品医薬品局)との協議に入る予定となっている。現時点では骨形成において良好な結果が得られているようだ。また、販売提携に関する交渉も具体的に動き始めており、現在は欧州の大手歯科機器メーカーと、共同研究も含めた販売許諾権の契約に向けた交渉を行っている段階にある。
○粘膜隆起材(TDM-641)
粘膜隆起材に関しては2014年初頭にも治験申請を行い、2014年4月までに治験を開始する計画となっている。既に治験を実施する医療施設は複数決まっており、症例数で200~300件程度のデータを取得する予定となっている。
○創傷治癒材(TDM-511)
創傷治癒材は動物実験による前臨床試験中で、同試験が終了し次第、治験を行わずに製造販売が可能となる510(k)での申請を予定している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》
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