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テクノスジャパン Research Memo(7):中計では新領域の事業拡大で15年3月期以降の成長加速へ
*17:14JST テクノスジャパン Research Memo(7):中計では新領域の事業拡大で15年3月期以降の成長加速へ
■中期計画
テクノスジャパン<3666>は中期3ヶ年計画を2013年5月に発表しており、2014年3月期の業績は売上高、利益ともに目標達成が視野に入っている。続く2015年3月期以降には売上高の成長が加速することが期待されるが、要因としては、新領域での事業拡大に加えて、市場環境の好転によって基幹系情報システムの更新需要が見込まれること、システム更新期のタイミングにあわせて他社からのリプレース需要が見込まれることなどが挙げられよう。
新領域での事業拡大においては、既に同社は前述したように「ビッグデータ関連」事業に先鞭をつけており、まずは同事業が成長エンジンになることが期待される。同事業において、米子会社TRAは、ビッグデータの本場である米国において、データ分析の専門家「データサイエンティスト」を採用したり、ビッグデータ関連の新しい情報や技術をキャッチして、専門子会社TDSMにノウハウを供給していく役割が求められる。また、TDSMにおいては、大量のデータを高速に分析する技術や、専門的な分析ノウハウを社内に蓄積していき、いち早く事業化する役割が期待されている。
ビッグデータのなかでも同社が事業化を見込む分野としては、特に、コンシューマー向け分野のビッグデータ分析を挙げている。同分野には膨大なデータを効果的に統合したデータベースが必要であり、自動車、金融、広告、メディア系などの分野でビジネスチャンスが大きいとみているようだ。ほかにも、消費者の「つぶやき」などを拾うソーシャルデータにおいては、女性中心のコンシューマー向け分野も有望とみている。同社が手掛けようとしている基幹系データと情報系データを組み合わせた分析のコンサルティング分野にはまだ業界の先駆者が現れていないとみられ、同社はERPパッケージと米ビッグデータ分析サービスを連携させることによって、同業界のパイオニアになることを目指している。
また、新領域として、「ビッグデータ関連」だけでなく、「モバイル関連」「クラウド関連」なども重点的に強化していく。モバイル関連では、2013年4月に米Synactive社と、SAP社製ERPの最適化を図るための製品「GuiXT WS」に関して販売パートナー契約を結んでいる。同製品は、ERPモジュールのユーザインターフェース(画面の見た目やシステムの操作性)を最適化し、モバイル環境における業務効率の改善効果が期待でき、商品ラインナップの強化につながるものとして注目される。
クラウド関連では、ERPのクラウド版サービスを2013年4月より開始した。AWS(アマゾンウェブサービス)を利用したもので、顧客にとっては自社にサーバーを持つ必要がなくなるため、トータルコストの削減につながるだけでなく、大震災を契機に高まったBCP(事業継続計画)対策にもなるだけに、今後の需要拡大が期待される。
さらに、同社では海外に進出する日系企業に対して、グローバルERPパッケージによるソリューション提供も積極的に行っていく。最近では中堅規模の製造業だけでなく外食産業やサービス業などでもアジアへ進出する企業が増え始めており、こうした進出企業のニーズを取り込んでいく。海外における導入実績としては2013年3月期で売上高512百万円となっており、化学メーカーやエレクトロニクスメーカーの海外拠点を中心に、順調に成長してきている。SAP社のERP製品は海外での実績が高いため、導入にあたっての優位性が高いというアドバンテージもある。同社では、今後も語学堪能なコンサルタント要員を増強していくことで、海外事業の更なる拡大を目指していく方針だ。
同社では目標とする経営指標として営業利益率を重視しており、10%の維持を目標としている。過去最高の営業利益は2007年3月期の740百万円で、その時の売上高は約3,700百万円、営業利益率でみると約20%の水準であった。その後の競争激化による受注単価の下落が利益率低下の要因となっており、同社では今後も受注単価に関しては緩やかな下落傾向が続くとみている。そうしたなかで高い技術提案力を武器に、現在の利益率を維持していきたい考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NO》
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