テクノスジャパン Research Memo(2):大企業・製造業向けに強く、更新需要8割と安定収益源を確保

2013年12月18日 17:11

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記事提供元:フィスコ


*17:11JST テクノスジャパン Research Memo(2):大企業・製造業向けに強く、更新需要8割と安定収益源を確保
■会社概要

(1)事業概要

テクノスジャパン<3666>は独立系の情報システムサービス会社であり、主にERPパッケージを中核とする基幹業務システムの導入支援やコンサルティングサービスを展開している。独SAP社をはじめとするERP(※1)パッケージベンダーとビジネスパートナー契約を結び、自社開発品や他社開発品などを組み合わせながら、顧客企業に最適なソリューション(※2)を提供している。特に、業種別や業務別に最適化したテンプレート(ひな形)であるFactシリーズは、開発から導入、運用までの期間短縮を実現するツールであり、同社の強みとなっている。導入企業は大企業を中心に100社以上にのぼり、技術力やプロジェクトマネジメント力は業界大手に引けを取らない実力を持つ。

ERPパッケージ製品別の売上構成比(2013年3月度実績)は、SAP社のERP製品が約81%と大半を占めているが、企業の多様なニーズに対応するため、Infor社やオラクル社、東洋ビジネスエンジニアリング社<4828>のERP製品も扱っている(MCFrameなど一部モジュールをSAP社のERP製品に組み込んで提供する場合は、SAP社のERP製品としてカウント)。

エンドユーザーの業種別の売上構成比でみると、製造業向けが約68%と過半を占めており、次いで商業向けが約25%、情報通信業向けが約5%と続く。製造業向けの構成比が高くなっているのはSAP社をはじめ、同社が扱うERPパッケージが生産管理など製造業向けに適したものが多いためだ。ただ、最近ではビッグデータ(※3)を瞬時に処理し、経営判断に活かすシステムが小売業などでも必要となってきており、SAP社のインメモリ・コンピューティング技術を採用した高速プラットフォーム「SAP HANA」を用いたソリューションも非製造業向けに増えてきている。

売上高の約8割程度は既存ユーザーによる情報システム更新需要で占められており、残り約2割が新規顧客からとなっている。また、売上高1兆円以上の大企業が全体の4~5割を占めており、毎年取引のあるアクティブユーザーは30~40社程度となっている。大企業は毎年何らかの情報システム更新需要があるが、売上高1,000億円未満の中堅企業の場合は、5~10年のサイクルで社内の情報システムを更新するケースが多い。

グループ会社としては、関西以西の企業をカバーする「神戸テクノス」(兵庫)、アジアへ向けたオフショア開発のハブ拠点及び人材教育の主体となる「沖縄テクノス」(沖縄)を持つほか、2013年5月に米国に最新のICT動向に関するリサーチに特化した「Tecnos Research of America」(TRA)を、2013年10月にはビッグデータの分析・コンサルティングに特化したサービスを行う「テクノス・データ・サイエンス・マーケティング」(TDSM)を相次いで設立している。

※1) ERP(Enterprise Resource Planning):企業内のあらゆる経営資源を有効活用し、効率的な経営活動を行っていくための経営手法・コンセプトのこと。また、これを実現するための統合型ソフトウェアを一般的にERPパッケージと呼ぶ。

※2) ソリューション:顧客企業の問題を解決する情報システム、その情報システムに関連する要素全般(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、運用サポート人員など)、または必要に応じてそれら要素を適宜組み合わせて顧客企業に提供するサービス全般を指す。

※3) ビッグデータ:インターネット上に飛び交う文字情報や音声・動画情報のほか、通信の利用状況や通信記録のログ情報まで含んだ大量のデータをビッグデータと総称する。FacebookやTwitterなどSNSの利用者の増加により、ビッグデータも加速度的に増加するなかで、こうしたビッグデータを分析して企業のマーケティングに活用する動きも活発化してきている。アマゾンや楽天などのECサイトにおいて、過去の購買履歴やアクセス情報をもとにしておすすめ商品を利用者に提供するサービスも、こうしたビッグデータを活用したマーケティング手法の1つである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NO》

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