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明豊ファシリティワークス Research Memo(6):上流工程となるプロジェクトの基本構想段階から参画
*18:22JST 明豊ファシリティワークス Research Memo(6):上流工程となるプロジェクトの基本構想段階から参画
■事業概要
(5)SWOT分析
明豊ファシリティワークス<1717>の経営を取り巻く外部環境と経営の現状について、SWOT分析で簡便表にて表した。なお、SWOT 分析とは、強み「Strength 」、弱み「Weakness」、機会「Opportunity」、脅威「Threat」の4つに区分して、組織のビジョンや戦略を企画立案する際に利用する、現状を分析する一般的な手法である。
外部環境面での成長機会としては、対建設投資において品質、コストとスピードへの顧客側の意識が高まること、また、企業モラルやコンプライアンス意識への高まりによって、発注プロセスやコストを明確に開示し、建設費用の削減に資するCM事業者へ発注するケースが増えていくことが想定される。ただしCM事業者には、設計から工事入札、施工管理まで高度かつ全体を網羅する専門能力に加えて、発注者と工事業者との利害調整能力も必要になる。また、一般的なCM事業者は設計工程が完了した段階でプロジェクトに参画するケースが多いが、同社はさらに上流工程となる基本構想段階から参画できるだけの能力を有していることが、CM事業者のなかにおける強みの1つと言えよう。
一方、外部環境面でのリスク要因としては、既存のCM事業者との競争激化や建設投資循環の影響が挙げられる。ただ、CM手法の採用割合はまだ低く、今後拡大するものであることから影響は限定的であり、足元における建設投資は震災復興需要もあって、当面は旺盛な需要が続くと想定される。
内部環境における「強み」としては、独立系であり「フェアネス」と「透明性」において、既存顧客から高い信頼を獲得しており、それが新規顧客の開拓においてもプラスになっている点が挙げられる。また、同社は情報の可視化等を目的に開発したプロジェクト予算管理システムを使って、受注プロジェクトごとのコスト管理・進捗管理を、1人当たり・1日ごとに精緻に行う等、収益管理を徹底して行っている。同システムの活用により、1人当たりの生産性が向上したほか、収益性の低いプロジェクトも減少する等、事業全体の効率性が向上している。
一方、内部的な「弱み」としては専門能力の高い人材がプロジェクト数に比例して必要となるために、成長拡大を持続していくためには、優秀な人材の継続的な確保が必要となってくることが挙げられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》
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