NYの視点:フィッシャー前イスラエル銀総裁参加で2014年のFOMCはより中立に

2013年12月12日 07:01

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記事提供元:フィスコ


*07:02JST NYの視点:フィッシャー前イスラエル銀総裁参加で2014年のFOMCはより中立に

関係筋によると、次期FRB副議長の最有力候補としてイスラエル中央銀行のスタンレー・フィッシャー前総裁の名前が挙がっているという。これは、12月あるいは来年1月の連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入縮小に踏み切る確率をより強める要因となる。フィッシャー前総裁は比較的タカ派として知られている。世界の中央銀行が異例な緩和措置を講じているさなか、フィッシャー氏が率いるイスラエル中央銀行は断固としてハト派フォワードガイダンスの導入を拒んだことで有名。

■スタンレー・フィッシャー・イスラエル中銀前総裁のフォワードガイダンスに関する発言(米ウォール・ストリート・ジャーナル)

「フォワードガイダンスは市場を混乱に陥れる可能性がある。フォワードガイダンスでFRBが今後の方針の詳細を表明することを期待することはできない。なぜなら、FRB自身もわからないからだ」

「我々でも今後1年間で何を行うか、わからない。このため、過剰に今後の方針を明確化することは間違い」

「2005年にイスラエル中銀の総裁就任直後、市場にシグナルを与えることを試した。しかし、状況が変化した場合に中央銀行のとれる行動を妨げることを認識したため、あきらめた」

「過剰なフォワードガイダンスをあたえた場合、中央銀行は柔軟性を失う。将来の行動を表示することの問題の一部は常に、条件が含まれることだ」

フィッシャー氏は1943年生まれの70歳。イスラエルと米国の国籍を持つ。2005年から2013年の6月までイスラエル中銀の総裁を務めたほか、世界銀行のチーフエコノミストも務めた経験がある。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は退任するものの、同議長の恩師として知られている。また、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長に「12月に量的緩和第3弾(QE3)を縮小するべき」とすすめたとも言われている。フィッシャー氏はバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長だけでなく、サマーズ元米財務長官、大統領経済諮問委員会(CEA)元委員長のグレゴリー・マンキュー氏、国際通貨基金(IMF)元調査局長のケネス・ロゴフ氏など、多くの政府高官に影響を与えた。

フィッシャー氏は次期議長候補にもダークホースとして挙がっていた。8月末に米ワイオミング州 ジャクソンホールで開催された毎年恒例FRB主催の経済シンポジウムでイエレンFRB副議長とともに司会を務めている。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長よりもハト派として知られるイエレンFRB副議長と、サマーズ元米財務長官よりもタカ派よりとの定評もあるイスラエル中銀のスタンレー・フィッシャー前総裁が率いる2014年のFOMCは当初の予想より中立方向に傾斜したと言える。《KO》

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