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イートアンド Research Memo(5):市場は回復の兆し、冷凍餃子市場の傾向は拡大基調
*18:24JST イートアンド Research Memo(5):市場は回復の兆し、冷凍餃子市場の傾向は拡大基調
■市場動向
外食産業調査研究センターによると、イートアンド<2882>の外食事業が属する「食堂・レストラン」の2012年の市場規模は、約8兆8,160億円と推定されている。過去の推移を見ると、個人消費の冷え込みや中食・内食志向の強まりなどを背景として、2009年から3年連続で縮小トレンドが続いていたが、2012年は前年比でプラスに転じるなど回復の兆しが見られ始めた。しかし、参入障壁が低い業界ゆえに、常に競合環境が厳しい市場である。特に、同社のような客単価1,000円前後の大衆飲食店は、比較的景気の影響を受けにくい傾向があるが、新しい業態が次々と出現する環境下で新陳代謝の激しい状況が続いている。
また、日本冷凍食品協会によれば、2012年の冷凍餃子の市場規模は、約275億円と推定されている。2008年の「中国製冷凍餃子中毒事件」や2011年の東日本震災の影響による一時的な落ち込みはあったものの、内食志向の強まりを追い風として調理の手軽さや商品性の向上が消費者に受け入れられ、趨勢的には拡大基調にあると見ていいだろう。今年は4月に発生した「二重価格問題」(商品の実売価格とともにメーカーの希望価格や旧価格と称して事実とは異なる価格を併記することにより値引き幅を強調する不当な価格表示の問題)が、食品スーパーなどの5-6月の冷凍食品の売上高に影響を及ぼしたと見られるが、7月以降は落ち着きを取り戻しているようだ。なお、冷凍餃子市場における同社シェアは約25%と推定され、トップの味の素冷凍食品(味の素<2802>の100%子会社)に次いで2番手につけている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)《FA》
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