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スターティア Research Memo(6):考え抜かれた営業戦略で成功パターンを確立
*19:03JST スターティア Research Memo(6):考え抜かれた営業戦略で成功パターンを確立
■スターティアの強みを考える
(1)営業戦略
○クロスセル
スターティア<3393>の営業における特徴は「クロスセル」と呼ばれる手法だ。クロスセルとはある商品を購入した顧客に、その商品に関連する商品やサービスを組み合わせて購入することを勧める販売手法で、これ自体は一般名詞化しているものだ。
同社の強さの源泉は、(1)クロスセルを成功させやすい商品ラインアップとなっていること、(2)クロスセルが機能しやすい新しい商品やサービスを創り出す能力があること、(3)顧客がクロスセルに踏み切るトリガーとなるサービス「スリムビリング」を展開していること、などに求めることができよう。
(1)の点については多言を要しないであろう。前述のように、スターティアの製品はインターネットあるいはオフィスネットワークという括りのなかに収まっている。(2)については、たとえば「セキュアSAMBA」や「ネットレスQ」を挙げることができよう。これらの詳細は「事業セグメント別詳細」の章で説明したとおりである。(3)のスリムビリングは、スターティアからの請求書や同社への問い合わせ窓口をすべて1本化するというものだ。中小企業においては経理部門に人材を潤沢に投入しているというケースは少ないであろう。一方で経理部門とトップの距離は近いはずである。経理部門の賛同を得やすいサービスは、トップの決断にも影響を及ぼし結果的に同社のクロスセルが成功するという1つのパターンが確立している。
○エリアを絞った営業展開
同社の営業のもう1つの特徴は、営業対象地域を「1~1.5時間で駆けつけられる範囲の顧客」に限定しているということだ。理由は簡単で、あまりに遠方だと顧客満足度が下がり、いずれは他社に顧客を奪われる可能性が高くなるからである。逆に言えば、同社はこのルールを遵守することで、他社の顧客であっても現状に不満を持つ企業を自分の顧客に乗り換えさせることが可能になる。
総務省の統計では、同社がターゲットとする従業員300人未満の企業数は全国に543万社ある。そのうち同社が対象とするのは首都圏約135万社、名古屋圏約50万社、関西圏74万社、福岡圏33万社である。今後は人材採用及び育成の状況を見ながら、政令指定都市中心に他の地方への進出も視野に入れていく方針である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》
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