J-オイルミルズ Research Memo(10):国内製油事業を主力基盤に海外油脂事業、新規事業を拡大

2013年12月6日 18:38

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記事提供元:フィスコ


*18:39JST J-オイルミルズ Research Memo(10):国内製油事業を主力基盤に海外油脂事業、新規事業を拡大

■成長戦略

J-オイルミルズ<2613>は2020年度の目指す姿として、1)安定した国内製油事業を主力基盤とする、2)海外油脂事業を一定の柱へ、3)食品・ファイン、新規事業をさらに発展させ、大きな収益の柱へ、などを掲げている。

現在は2020年に向けた投資フェーズとして、2011~2013年度中期経営計画を進行している。2011~2013年度中期経営計画での成長戦略は、1)粉末油脂事業、2)海外油脂事業、3)食品・ファイン事業及び化成品事業、4)SCM戦略、などを掲げ、新興国の需要拡大による大豆や菜種などの継続的な原料高に対応すべく、外部環境に負けない経営基盤の構築を目指す方針である。

まず、新規市場開拓となる粉末油脂事業は、国内の製油事業が成熟産業との認識のもと、既存事業とのシナジー創出が見込まれる紛体油脂の事業化で油脂部門の新たな市場ニーズを掘り起こし、国内だけにとどまらず将来的には海外展開をも見据えている。

海外油脂事業はアジアや米国を重点エリアに、現地パートナーとの提携が基本となる。2013年度は中国で合弁による食用油脂参入の検討に入ったほか、インドで現地企業との合弁会社設立を計画している。同業他社に比べて海外展開に出遅れていた同社は、まずは現地市場のリサーチも兼ねて、リスクの小さい合弁で海外展開を進める方針である。

製油事業と違って原料相場に収益性が左右されにくいその他(非製油事業)においては、自社の持つシーズを最大限に活用しながら、食品・ファイン事業及び化成品事業の育成を図る方針である。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目俊一郎)《FA》

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