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J-オイルミルズ Research Memo(6):販売量ベースの推定シェアは29.7%でトップとの差は0.2%程度
記事提供元:フィスコ
*18:33JST J-オイルミルズ Research Memo(6):販売量ベースの推定シェアは29.7%でトップとの差は0.2%程度
■会社概要
(5)業界ポジション
食用油脂業界は2000年代以降の業界再編でプレーヤーが大手メーカーに集約されるなか、各企業は独自の強みを発揮しながら成長を模索している。国内の植物油市場全体に占めるJ-オイルミルズ<2613>のポジションは日清オイリオグループに次ぐ2位。販売量ベースの推定シェアは29.7%でトップとの差は0.2%程度の僅差に迫っている。
チャネル別に同社の特徴を見ると、業務用に強みを持つものの、味の素ブランドで販売する家庭用と、製菓・製パン素材などの加工油脂シェアは伸び悩んでいる。この要因として、プレミアムオイルなどでの製品開発力は競合に劣らないものの、家庭用は味の素ブランドで販売するため、消費者にとっては製品ブランドとメーカーブランドが一致せず、このブランドイメージの乖離が家庭用シェアの遅れにつながったと考えられる。また、加工油脂の競合メーカーは、その多くが同社にとって加工用の顧客でもあるため、積極的な販促活動は行いにくいのが実情である。
現時点における同社の製油事業は海外拠点を持たないことから、成長の源泉としては国内シェアを高める必要がある。そのためにも、シェアの低い加工油脂は業務提携等による他社リソースの活用、家庭用は味の素グループと連動した小売店対応などによるシェアアップ、強みの業務用は高機能製品の構成比を高めた収益性の向上が求められよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目俊一郎)《FA》
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