A.P.C.のサブブランド「Louis W.」から新作登場 - デザイナーに聞くアウターの美学

2013年12月4日 20:30

印刷

記事提供元:ファッションプレス

A.P.C.(アー・ペー・セー)のサブブランド「Louis W.」の2013年秋冬コレクションの販売がスタート。ドーバー ストリート マーケット ギンザと、A.P.C.の一部の直営店で展開中だ。


[ この記事の画像を見る ]


A.P.C.が刻み込まれたレーベル「Louis W.」は、様々なバリエーションのレザージャケットのカプセルコレクション。今期で3シーズン目を迎える。デザイナーのルイ・ウォンは、2005年にA.P.C.のデザインチームに加わり、2012年にこのレーベルを立ち上げた。


音楽からインスピレーションを得たという今回のコレクションは、ブルックリン出身のフォトグラファーJamel Shabazzが撮った、80年代アメリカのストリートミュージックシーンがテーマ。個人からにじみでるファンク・ソウル・オリジナリティーを表現した。


彼のコレクションにとってかかせないものとなっているのが、ポリスジャケットとアンディージャケット。特に「アンディー アーミー ジャケット」は、柔らかいスエードで作られ、今までのシーズンよりも軽いウェイトのジャケットになっている。鹿革のスエードの「チェルシー ボンバー」は、ウォッシュ加工されたブラックとキャメルで展開。ウォッシュ加工のブラックはミリタリーの風合いを持ち、伝統的なフライトジャケットへと仕上げられている。また、「シンジュク ボンバー」は、普通は裏地に使われるメリノウールをあえて外側に使用。伝統的なものにとってかわる、新しいボンバージャケットを提案する。


素材にこだわり、日本にも仕入れ先がある為、年に1度は来日しているというデザイナーのルイ。今回はそんな彼のインタビューに成功。ブランドのコンセプトや美学について話を聞くことができた。


このレーベルはどのようにして誕生したのですか。


私は2005年から、A.P.C.でデザイナーとして活動してきました。その活動を評価してくれた、クリエイティブディレクターのジャン・トゥイトゥは私に、何か新たな独自のものを打ち出すことを提案してくれたんです。それが、A.P.C.というブランドの枠の中で展開されるカプセルコレクションでした。これまでも多くのコラボレーションをしてきたA.P.C.ですが、今回はデザイナーとのコラボレーションと言う風に言えますね。ですから今までとは少し変わった、オリジナリティーある取り組みです。私が、A.P.C.のメインコレクションでもデザインをしつつ、カプセルコレクションという別のものを発表し、そこで私自身の持つイマジネーションを体現します。そしてそれが結果的に、1つの小さなブランドへと形成されていくのです。


なぜジャケットに特化したコレクションをつくったのでしょう。


A.P.C.はすでにブランドとして知名度がありますし、ニットからトラウザーズまで、オールタイプの服を作っています。ですから私は、むしろ1つのアイテムにしぼったコレクションを発表する方がモダンかなと言う風に考えたんです。そこで力を入れたのがレザージャケット。なぜならレザージャケットは、独特のビジョンや世界観を作り出し、着る人のタイプ・パーソナリティーにフォーカスしていけるからです。この1アイテムだけにしぼったコレクションは、とてもユニークでおもしろいアイデアだと思っています。A.P.C.というフルラインナップを持つブランドと比較すると、非常に斬新ですしね。


ブランド名をA.P.C.と別の名前にしたところには、どのような意図があるんでしょうか?


それはこのコレクションが、私という個人の表現の場であるからです。A.P.C.のアイテムとは異なり、本当に私自身のコンセプトやアイデアが集約されているんです。そしてコレクションには毎シーズン、深いストーリー性を持たせることで、A.P.C.との差別化をはかっています。


あなたにとっての「かっこいいジャケット」とは、どのようなものですか。


難しい質問ですね。基本的に私個人としては、ベーシックなボンバージャケットが好きです。形もすごくクラシックでかっこ良いし。これは、最もクラシックなメンズウェアーのカタチだと僕は思ってます。ですから、私にとって「かっこいいジャケット」は、ボンバージャケットだと言えるかもしれませんね。


素材・色・形など、ブランドの特徴を教えて下さい。


まず素材というところでは、やはりレザーにフォーカスしています。シアリングやスエードなど。特にスエードは、色味がとても好きですね。それから、そこに関連して言うと、やはりカラーはレザーカラーが中心になります。黒、ブランやブルーなどですね。形については、レザーという枠の中で実現可能なあらゆるフォルムを取り入れています。ライダース、コート、ブルゾン。私は、レザーを自在に操ることができますから、どんな形でも実現させられるんです。


最後に、今回のコレクションについて簡単に紹介をお願いします。


前回のコレクションは、映画の登場人物がインスピレーション源でした。ですから今回は少し変わって、音楽からインスピレーションを受けたんです。とくに80年代のものですね。この時代アメリカではよく、特に黒人の少年たちがシアリングのジャケットやレザージャケットを着て歌っている光景が見られました。初期のヒップホップシーンです。そういう光景が、今シーズンのインスピレーション源となっています。ブラウン、ベージュなどのカラーが多く使われているのも、それが理由です。特にシアリングのライトベージュのジャケット「シンジュク ボンバー」は、そんなミュージックシーンをよく表現していますね。「少年達が自分自身のアイデンティティーを表現するために着るジャケット」というファンキーなコンセプトを落とし込んでいます。


限定された型数でひとつひとつ丁寧に、素材にこだわって作られる「Louis W.」のコレクション。メンズアイテムながら、実はウィメンズのコレクションルックにも登場しているという。男性はもちろん、女性でもマニッシュなスタイルに合わせるのにはピッタリ。マスキュリンな雰囲気を醸し出す、これからの季節にマストなヘビーなアウターは、要チェックアイテムだ。


【アイテム情報】

■シンジュク ボンバー ¥241,500

素材:メリノ ラムウール

カラー:エクリュ

■ダブリン ジャケット ¥262,500

素材:ラムスキン

カラー:チョコレートブラウン

■アンディー アーミー ジャケット ¥183,750

素材:ソフト スエード

カラー:ダークチョコレートブラウン

■チェルシーボンバー ¥189,000

素材:ディアー スエード

カラー:ウォッシュドブラック / キャメル

■ブルックリン ダウン ジャケット ¥89,250

素材:コットンシルク

カラー:ダークネイビー

■ポリスジャケット ¥199,500

素材:ディアースキン

カラー:ブラック


【問い合わせ先】

A.P.C. CUSTOMER SERVICE

03-3710-7033

www.apcjp.com


※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連記事