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システムインテグレータ Research Memo(2):新製品はクラウドサービス型での事業展開を指向
*18:35JST システムインテグレータ Research Memo(2):新製品はクラウドサービス型での事業展開を指向
■事業概要
(1)主力製品の特長と業界ポジション
システムインテグレータ<3826>は独立系のソフトウェア開発会社で、パッケージソフトの開発販売及び保守サービス、コンサルティング業務などを行っている。また、新製品に関しては基本的にクラウドサービス型での事業展開を指向している。現在の主力製品は「SI Web Shopping」「SI Object Browser」「SI Object Browser PM(以下、OBPM)」「GRANDIT」の4製品であり、新製品として2012年12月より「SI Mobile Portal(以下、モバポタ)」、2013年6月より「SI Object Browser Designer(以下、OBDZ)」が加わっている。
○「SI Web Shopping」
1996年に国内で初めて商品化されたECサイト構築パッケージソフトである「SI Web Shopping」の特徴は、大規模ECサイトに強いということにある。具体的には、売上金額が数百億円規模となる大量のトランザクション処理に対応可能なスケーラビリティを有し、高いセキュリティ機能を持っているのが特徴となっている。また、スマートフォン等のモバイル端末向けや、英語、中国語など多言語にも対応したグローバル版の製品化も行っている。発売以降1,100超のECサイトに導入実績があり、主な導入企業はノジマ<7419>やUCCホールディングス、グンゼ<3002>、ケンコーコム<3325>などがある。
ECサイト構築パッケージ業界でのポジションは、大規模な事業者向けに限定すれば同社と、コマース21、ecbeingの3社でほぼ寡占状態となっている。一部の大企業においては内製化しているケースもある。
○「SI Object Browser」シリーズ
同シリーズでは開発分野における総合プロジェクト管理システムとなる「OBPM」、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」のほか、データベース設計支援ツール「SI Object Browser ER(以下、OBER)」、データベース運用ツール「SI Object Browser ReadOnly Edition」、そして2013年6月にリリースしたアプリケーション設計支援ツール「OBDZ」が商品化している。これらの製品は図の通り、ソフトウェア開発の各工程で使われる格好となる。
「SI Object Browser」「OBER」は発売以降、1.3万社、24万ライセンスの出荷実績があり、業界ではデファクトスタンダード(事実上の標準)の位置づけとなっている。また、「OBPM」に関しても2010年4月の発売以降、70社超に導入されるなど着実に普及が進んでいる。「OBPM」は開発案件の進捗状況などを管理するツールで、不採算案件プロジェクトの発生を未然に防止し、開発の生産効率を高めるために利用されるツールとなる。同社自身も「OBPM」を2012年2月期より導入しており、年間で150百万円ほどのコスト削減効果があったと分析している。「OBPM」の対象顧客は、現時点ではIT企業が中心となっているが、いずれは他の業界向けにも展開していく予定となっている。
○「GRANDIT」
ERPパッケージ「GRANDIT」は13社からなるコンソーシアム形式で運営されている。2003年の開発以降、主に中堅規模の企業を顧客ターゲットにして市場シェアを伸ばし、現在は同市場で10%弱のシェアを占めている。導入実績はコンソーシアム全体で630社超、2,700モジュール超となっている。このうち同社は百数十社の納入実績があり、コンソーシアムのなかではトップシェアの実績を誇っている。これは同社が「GRANDIT」の開発企業であったこと、生産管理アドオンモジュールなど独自開発したアドオンモジュールも多く、他社との差別化が図られていることなどが背景となっている。
国内のERP市場は全体で約1,000億円規模とみられるが、顧客規模別に棲み分けがなされている。大企業向けではSAPやOracleが圧倒的に強いが、中堅企業クラス向けでは導入費用が高いため、コスト面で適した製品を各社が開発、参入している。同社の競合となるのは、富士通<6702>の「GLOVIA」やオービック<4684>の「OBIC7」などが挙げられる。
「GRANDIT」の最大の特徴は、ブラウザ(IE)のみで手軽に利用可能なWebベースのERPパッケージであるということだ。競合製品の多くはC/S型で、ハードウェアに依存するタイプのERPだ。WebベースのERPの長所は、ハードウェアに依存しないため、IEが動作する環境であれば、どこでも作業が可能となる。また、ソフトウェアの更新もWeb上で完結するため、ハードウェア1台1台にインストールする作業も不要となる。こうした長所はWindows XPのサポートが終了する2014年春以降、優位性をより顕在化させる可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)《FA》
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