マネパG Research Memo(3):外貨ポジション、証拠金取引、相対取引がFX取引の特色

2013年11月11日 17:17

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記事提供元:フィスコ


*17:17JST マネパG Research Memo(3):外貨ポジション、証拠金取引、相対取引がFX取引の特色

■会社概要

(2)FX取引とは

マネーパートナーズグループ<8732>の事業内容(事業モデル)を理解する前に、まず「外国為替証拠金取引(以下、FX取引)」とはどのようなものかを理解する必要があるだろう。外国為替取引とは、読んで字の如く「外国為替」、つまり外貨を買ったり売ったりする(交換する)ことである。例えば円を売り(円を支払い)、ドルを買う(ドルを受け取る)ような場合だが、もちろんドル以外の他の通貨(ユーロ等)との取引も可能であり、他の通貨間(例えばドルとユーロ)の取引も可能である。

現在でも、海外旅行をする際などには多くの人が銀行の窓口でドルやユーロなどの外貨を取得しているが、この場合の外国為替取引(以下、外為取引)とFX取引は何が違うのだろうか。主に以下の点で大きく異なる。

まず外為取引で取得するのは「外貨」で購買力を持っているのに対して、FX取引で取得するのは「外貨ポジション」で購買力はない。前者は手数料さえ払えば他の銀行や企業、友人などへ外貨で送金することや物品を購入すること、あるいは現金(紙幣)を引き出すことが可能だが、FX取引で保有しているのは「外貨ポジション」なので、外貨での直接送金や物品購入はできない。つまり「購買力」はない。また保有している外貨ポジションは取引を行ったFX業者内でのみ管理されるため、他の業者へのポジション移管はできない。株式取引において、現物の株式は他の証券会社口座へ移管が可能だが、信用取引や株価指数先物取引のポジションは他の証券会社へ移管できないのと同様である。

したがってFX取引では、一般的には取得した外貨ポジションはそのまま保有し続けるか、あるいは現金に換える場合に反対売買(差金決済)を行い円で引き出す必要がある。つまり「現引き」はできないのだ。しかし同社は近年、外貨ポジションを保有する顧客が希望すれば主要な空港(成田、関空等)で外貨ポジションの一部を現金(紙幣)で受け取る(両替する)ことができるサービスを開始した(詳細後述)。

FX取引のもうひとつの特色(外為取引との大きな相違点)が「証拠金取引」であるという点だ。通常の外為取引では、取得しようとする外貨と同等の円貨を支払う必要がある。例えば、レートが1ドル=100円の時に1万ドルを取得しようとすると、100万円を支払う必要がある。これに対してFX取引では、一定の証拠金を預託すれば、満額の取引が可能だ。例えば、証拠金率10%の場合、10万円の証拠金を預託するだけで1万ドルのポジション取得(1ドル100円の場合100万円相当の取引)が可能になる。あるいは100万円全額を証拠金とすれば、10万ドルまでの取引が可能になる。これをレバレッジ(てこ)効果と呼んでいる。現在では、このレバレッジは法律で1~25倍に規制されている(下図参照)。

もうひとつFX取引で留意すべき点は、取引が大部分で「相対取引」となっている点だ。この点は外為取引も同様で、一般的な株式取引(市場に集中する取引)とは異なる。例えば東京証券取引所での株売買は、投資家の売り・買い注文を市場に集中して価格形成を行うオークション方式だが、FX取引では個々の取引(顧客注文)ごとに価格形成が行われる。通常は顧客の注文に対して業者が応じる、つまり「マーケットメイク」することで価格が形成されている。したがって、同じ時刻であってもX業者とA顧客で成立する価格とY業者とB顧客で成立する価格が異なる場合も多々ある。つまり「一物多価」があり得る。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島昇)《FA》

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